2030年に“飛ばないボール”導入発表も…実効性への懸念を認める
◇メジャー第3戦◇全米オープン 事前(17日)◇シネコックヒルズGC(ニューヨーク州)◇7440yd(パー70)
ゴルフルールを統括するR&Aと全米ゴルフ協会(USGA)は17日、ゴルフボールの新たな適合規則に関してPGAツアー、DPワールドツアー(欧州ツアー)と連名で声明を出した。ゴルファーの伸び続ける飛距離に対応する“飛ばないボール”について、全てのゴルファーを対象に2030年1月から導入することを正式に発表した。
当初はプロツアーやトップアマチュアの大会で28年から先行導入し、30年にすべてのゴルファーを対象とする方針を示していたが、ことし3月に両統括団体が30年からの一律採用を提案した。
声明には、新たな総合飛距離基準(ODS)では望ましい結果が得られないかもしれないというツアー側の懸念も記された。今季ドライビングディスタンスで全体27位の312.8ydをマークするキャメロン・ヤングは、昨年8月にツアー初優勝を飾った「ウィンダム選手権」から新基準適合のボールを使用しているとされる。
主催する全米オープン開幕を翌日に控えた会見でUSGAのマイク・ワンCEO(最高経営責任者)は「テスト過程において、技術的に我々が想定していたものと異なる点は一切見られなかった」と実効性を強調。その上で「この変更で十分かどうか批判が出るのも当然。おそらく十分ではないだろうし、将来的にほかにも小規模で導入しやすい変更を段階的に実施していく必要があると思う。業界として乗り越えていきたいと考えている」ともコメントした。
声明はゴルフ市場全体への混乱を最小限に抑えつつ、飛距離を抑制する効果の高い代替案を再検討することにも触れている。2030年からの導入が“決まった”新基準が見直される可能性もはらんでいる。(ニューヨーク州サウサンプトン/亀山泰宏)