「気持ちが切れたのは反省」松山英樹はティショット不振続きメジャー2勝目ならず
◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 最終日(17日)◇アロニミンクGC(ペンシルベニア州)◇7394yd(パー70)
グリーン左サイドからのアプローチを懸命に寄せた。後半12番、拍手を浴びた後の1m強のパーパットがカップの横を通り過ぎる。松山英樹は連続ボギーを喫した直後、しばらくその場を動けなかった。「11、12番で気持ちが切れてしまいました」。2021年「マスターズ」以来となるメジャー2勝目への期待は中盤にしぼんだ。
最終組からは1時間50分前、11位からのスタートでも、松山と首位との開きは4ストロークだった。6mのパットを流し込んで3つ目のバーディを奪った5番(パー3)を終えて、2打差の2位に浮上。序盤のスコアカードは「前半を4アンダーくらいで回れれば…」という開始前の思惑に確かに近づいていた。
美しい青空とは裏腹に、ティショットを右に曲げた7番でプレーに暗雲が立ち込める。第1打をグリーン奥にこぼした8番(パー3)まで2連続ボギー。9番(パー5)のバウンスバックも虚しく、11番以降は2打目を一度たりともフェアウェイから打てないまま4ボギーを喫した。3mのバーディパットをカップにぶち込んだ16番(パー5)で一矢報い、5バーディ、7ボギーの「72」。通算イーブンパーの26位に後退して終えた。
「去年もそうですし、ずっとドライバー(ショット)には不安を持っている。(4月の)マスターズで少し良くなったかなと思ったんですけどね。また悪くなってしまった」。前日3日目の居残り練習も、それぞれ同じモデルで複数個あるドライバーヘッドとシャフトを入れ替え、組み合わせを模索する姿があった。実戦を想定するように、あいだにアイアンショットを挟みながら重ねたテストが実ったとは言い難い。
強風が吹いた予選ラウンドのフェアウェイキープ率は両日57.14%(8/14)。穏やかになった3日目に50%(7/14)、そして最終日は35.71%(5/14)まで低迷した。メジャーの深く、密集したラフからの処理は困難を極める。4日間のパーオン率は61.11%で決勝ラウンドに進んだ82人中75位。伝家の宝刀、いまや世界一の腕前とさえ言われる松山のウェッジワークにも限界はある。
史上まれにみる大混戦を勝ち抜けず、2つ目のメジャータイトル争いは6月の「全米オープン」(ニューヨーク州シネコックヒルズGC)までお預けとなった。「残り何ホールかで気持ちが切れるのならまだいいんですけど、ちょっと早い段階(後半12番)で切れてしまった。そういうところも反省しなきゃいけない。次から頑張ります」。チャレンジは果てしなく続く。(ペンシルベニア州ニュータウンスクエア/桂川洋一)