2010年 トランジションズ選手権

【GDOEYE】PGAツアーの対応の早さ

2010/03/21 11:44
最終日の予定変更で最終組でラウンドするチェ・キョンジュが逆転優勝を狙う

米国男子ツアー「トランジションズ選手権」は明日最終日を迎えるが、当初予定されていたスタート時間が大幅に変更されることになった。理由は、最終日の天候が午後になって崩れそうだと分かったからだ。

通常なら、この日の第3ラウンドと同じく2人1組の2サムで、全員1番ホールからスタートする1ウェイ方式。日本と同じくテレビ放映の時間内に競技を終了させるために13時ころのスタートになる。ところが、明日は3人1組の3サムで、アウト・イン同時にスタートする2ウェイ方式。

最終組のスタートが9時40分なので、遅くとも15時には競技が終了して表彰式が行われると予測される。この情報は、土曜日の14時の時点で関係者や選手たちに伝わり始めた。第3ラウンドを早い時間にスタートした選手はすでにホールアウトをし始めたところだ。

この早めの決断がすばらしい。選手たちは、自分のスタート時間に合わせて、前日から準備に入るし、会場に来るギャラリーもその情報を基に行動をする。大会側としては、試合の中断などでテレビの放映時間内に収めることが、次年度以降のスポンサー確保には欠かせない。そういう意味で一石三鳥?なのではないだろうか。

現在、首位と3打差の2位タイにつけている韓国のチェ・キョンジュは「明日は3人でラウンドすることになって自分も最終組でラウンドできて嬉しい。これから少し調整して、明日のために早めに休むよ」とラウンド後にコメントを残す。3人でラウンドするほうが、2人のときよりも進行するスピードは遅くなるが、考える時間が増えるため、各選手戦い方も変わってくるのかもしれない。

そのまま日本ツアーを比較にするのが良いかは分からないが。よほどの台風などが接近してこないかぎり、国内ツアーは事前のスケジュール変更は行われない。まれに、試合が始まってから2度、3度と中断を繰り返し、結果的に競技中止という事態になったことが何度かある。

中断が何度も続いたり、中断時間が長いと選手は戦う意欲が薄れてしまうし、ギャラリーも無理して残らずに帰路につく人も多い。このような対応を日本の各ツアーでも積極的に取り入れてもらいたい。(編集部:本橋英治)

2010年 トランジションズ選手権