2004年米国男子ツアー「Qスクール」プレビュー
2004/12/01 09:00
米国男子、女子ツアー共に「クオリファイング・スクール」、いわゆる「Qスクール」が現地時間の水曜日から始まる。LPGAは参戦138人が30枠のシード権をかけてデイトナビーチ(フロリダ州)で90ホールを戦う。
一方、PGAは169人が参戦する。カリフォルニア州ラキンタで長い6日間の「生き地獄」を絶え抜かなければならない。この「Qスクール」ほど明暗がくっきりと分かれる試合はないといわれている。わずかのシード権獲得枠に入れれば天国。しかし如何なる理由であっても、1打差足りなければ「地獄」が待っている。
1999年、通算7アンダーで本来なら問題なくシード権を獲得するはずのジャクソン・ブリッグマン。なんとスコアカードを誤記してしまい失格。アテスト小屋外で妻と2人泣き崩れた。2000年には、ジョー・デイリーが最終18番での短いパーパットが1度カップインしたのにも関わらずカップ底から跳ね返り結果ボギー。その1打がデーリーのシード権を奪った。
ジョー・デーリー
「言葉がないよ。いままで1度も経験したことがない。馬鹿げたことが起きたもんだ。でも1打は1打なんだよ」
一方で2001年のジェフ・ジュリアンのように15番でダブルスコアの「8」を叩きつつも、最後まで諦めず上がり3ホールをバーディとして見事シード権を取得した選手もいる。同じく2001年のタイ・トライオンも最終日に猛チャージをかけ「66」をマーク。生涯忘れることのできない喜びの日となった。
悔やんでも悔やみ切れない6日間になるか、どんなプレッシャーや苦しみからも解放してくれる喜びの日になるか・・・運命の分かれ道、「Qスクール」がいよいよ始まる。