2025年 全米オープン

「入らなかったら“100パー”ない」 松山英樹が4mを打ち抜くバーディ締めで滑り込みへ

2025年 全米オープン 2日目 松山英樹
松山英樹が薄氷の予選通過へ

◇メジャー第3戦◇全米オープン 2日目(13日)◇オークモントCC(ペンシルベニア州)◇7372yd(パー70)

予選カットラインに及ばない状況で迎えた最終18番、松山英樹が底力を見せつけた。バーディ必須、大前提としてフェアウェイキープがマストの状況でタイトな“枠”に収めた1Wショットもさることながら、セカンドが圧巻だった。

残り155ydからピンを越えたエリアにある尾根の傾斜とスピンで右横4mにつけたアイアンの一撃。同じ通算8オーバーだった同組のルドビグ・オーベリ(スウェーデン)も同じように上から戻したが、わずかに右だった分だけ流されて松山より距離が残った。ほんの数ヤードの精度の違いが、大きな差を生む。

2025年 全米オープン 2日目 松山英樹
2日目は「73」のプレー

それでも、この日苦しめられ続けたグリーン上での仕上げを決めなければ意味がない。午後のポアナ芝は、どこまでもきれいなボールの回転を求めてくる厄介な存在。「スピードを合わせ切れていなかった。後半になって、自分の中で入れたいパットとかで顕著に現れちゃったのかなと思います」と振り返ったように、後半に喫した3つのボギーはいずれも3パットだった。

先に似たようなラインを打ったオーベリのバーディパットも、カップ際のボールの動きがライン読みに確かなひと押しをくれたはず。「入らなかったら(予選通過は)100パーないですけど、入ったらわずかなチャンスはあるかなと思った」と力強い転がりでカップに流し込んだ。「73」で通算7オーバー暫定58位。ホールアウト時点では1打及ばなかったボーダーラインが後続のスコアで動き、ギリギリ生き残ることができそう。前回2016年大会では全米オープンで唯一の予選落ちを喫していたオークモントCCでの週末を引き寄せた。

2025年 全米オープン 2日目 松山英樹
追い込まれてからショットでチャンスメーク

奥に切られたピンをイメージ通りに攻め込んだ2番や16番(パー3)、やはり傾斜を利用してスピンを巧みに操った13番(パー3)など、タフなコースでのチャンスメークは初日に比べて一気に増えた印象。「チャンス、多かったですか?」と言った後で、ショットの出来については「いい傾向ではあるかなと思います」と控えめな手応えがにじむ。

2025年 全米オープン 2日目 松山英樹
バーディ必須の18番で発揮した底力を週末につなげる

順延時点でアンダーパーがわずか3人という全米オープンらしい我慢大会。4日間を通してイーブンパーに近づければ、上位に絡む芽は出てくる。残り36ホールも「変わらず、やることを続けて、それが結果につながれば」と自らの状態にフォーカスして難コースに立ち向かう。(ペンシルベニア州オークモント/亀山泰宏)

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