マスターズ開幕まで27日 松山英樹「そういう意味ではあんまり良くなかった」
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 2日目(14日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ・スタジアムコース(フロリダ州)◇7352yd(パー72)
左サイドはグリーンまで池が広がり、右の林に突き抜ければトラブル必至の最終18番、松山英樹は果敢に握った1Wで力強いドローボールをフェアウェイに運んだ。セカンドをピン奥5m弱のチャンスにつけ、決めれば週末行きの権利を引き寄せるスライスラインが曲がり切らずにカップ左を抜けていった。通算イーブンパー73位でカットラインに1打届かず。昨年7月の「ジェネシス スコットランドオープン」以来、今季初の予選落ちとなった。
2オーバー99位から午後組で巻き返しを求められた2日目。通算1アンダーとイーブンパーの間で動くカットラインについて「2アンダーになると思っていた」という。自らの設定したスコアまで、早めに持っていく――その狙い通りに2番(パー5)から2連続バーディを先行した。1番、2番ともフェアウェイを捉えた1Wショットが安定。3番もピンにかぶせるようなアイアンで上3mに絡めた。
一方で、なかなかトータルでアンダーパーに潜り込めないもどかしいラウンドでもあった。2連続バーディ直後の4番で3Wのティショットが左へ。ラフを渡り歩く形となり、最後は奥からの寄せが手前で左に切れてボギーを喫した。
9番(パー5)で高いアゴとニアサイドのピンをものともしないギリギリを狙ったバンカーショットに成功してバーディ。2オンした後半11番(パー5)も2パットのバーディとして再びイーブンに戻した直後、信頼の厚い5Wのティショットを左のフェアウェイバンカーに落とした12番で3パット。返しのショートパットが大きく右へ曲がった。
上から6mを流し込んだ15番で三度(みたび)イーブンとして迎えた上がり3ホール。16番(パー5)はつま先下がりの左ラフからの3打目で、左奥ピンを攻め込んだチャンスメークが実らず。アイランドグリーンの17番(パー3)は直前に同組のジャスティン・トーマスがこの日11個目のバーディを奪ったラインを決めきれずに悔しさがあふれる。
初日の前半でハーフ「41」と苦しんだショットについて「原因が分からなかった」と話していた状態から、特に1Wは安定感を取り戻した感がある。パーオン率も33.33(6/18)→77.78%(14/18)と上がり、“パッティング次第”と言える雰囲気も漂った。それでも、大一番と位置付けるメジャー初戦「マスターズ」(ジョージア州オーガスタナショナルGC)の開幕まで1カ月を切ったタイミング。評価はいっそうシビアになる。「そういう(マスターズに向けた兆しの)意味では、あんまり良くなかった。試合をやらないと、分からないことがたくさんある。しっかり切り替えて頑張りたい」。日々の練習はもちろん、実戦の中で課題と向き合って仕上げにかかる。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/亀山泰宏)
