優勝争いは2桁アンダーに乗せてから 松山英樹が第5のメジャーへ「パット次第」
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 事前(11日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ・スタジアムコース(フロリダ州)◇7352yd(パー72)
松山英樹は“第5のメジャー”に10回目の出場となる。今週のフィールドではアダム・スコット(オーストラリア)の23大会連続出場が最長とはいえ、ジャスティン・トーマスらと並ぶ10回目も十分にベテランの域だ。
スコッティ・シェフラー(14ラウンド)が「69.57」でトップの大会平均ストロークも、歴代6位の「70.41」(32ラウンド)につける。ちなみにこの平均スコアにはコロナ禍で“幻”となった2020年大会初日の「63」はカウントされていない。
前週「アーノルド・パーマー招待」でもゲームの中でまとまりを見せつつあったショット面は、今週に入っても悪くない傾向が続く。「このクラブの量を見て、そう思いますか?」。キャディバッグに入っているもの以外にも練習場へ大量に持ち込んだヘッドやシャフトを引き合いに出して笑うが、先々を見据え、最適解を追究する選定作業は“平常運転”でもある。
前週は2日目以降、タフになっていくグリーンコンディションの中でパッティングを決めきれないもどかしさも募った。「最初から、またやればいいかなと思います」と話した取り組みについても、「(実際に)パターを替えてましたよね?」とニヤリ。
久常涼とアウト9ホールを回った練習ラウンドではクランクネックのピン型で、黒いヘッドのスコッティキャメロンを使ってボールを転がした。理想的なストロークを、試合でどれだけ安定して再現できるか。使うものに対してもオープンなマインドで調整を続けている。
松山が初出場した2014年大会以降に限れば、優勝は17年大会の通算10アンダー(キム・シウー)が“最少”アンダーパー。日々のコース難度は天候や風などコンディションで左右される面もあるが、4日間トータルで2桁アンダーを出さなければ、第5のメジャーは獲れない。「そう(2桁アンダー)しないと、チャンスはないと思うんで。パッティング次第ですよね」。ポイントとしてグリーン上をあげるあたり、ショットへの一定の手応えがにじんだ。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/亀山泰宏)