「久々の」一打はわずかにショート 松山英樹は今季2番目の好成績で4連戦終了
◇米国男子◇ザ・ジェネシス招待 最終日(16日)◇トリーパインズGC サウスコース(カリフォルニア州)◇7765yd(パー72)
チャージがかかったフロントナインは、内心で葛藤も抱えていた。「ショットもパットも、感触的にもうちょっとうまくいけば上に行ける感じがあった」。序盤2番の3パットボギーから、4mを沈めた3番をきっかけに4バーディ。松山英樹はハーフターン時に首位と3打差に迫りながら、「最後のもうひとつが決まらないまま、後半を迎えてしまった」という。
232ydの11番(パー3)、ピンに向かって飛んだ4Iでの第1打はキャリーが2ydほど足りなかった。「久々にああいうショットが打てて良かった」という納得の一打はカップが切られた奥の段にわずかに届かず、手前に転がってきた。まさに紙一重と言うべきシーンから、3パットボギー。前半の勢いが止まった。
終盤15番ではフェアウェイからの2打目をグリーンの左、ショートサイドのバンカーに入れてダブルボギー。17番で残り142ydの2打目を“OK”の距離につけ、18番(パー5)は5Wで2オンに成功して2連続バーディで締めくくっても、「まあ、順位が(プレッシャーのかからない)順位なので、ああいうのも打てる感じでした」と意に介さない。「70」による通算4アンダーは結局、優勝したルドビグ・オーベリ(スウェーデン)と8打の差。昨年リビエラCCで演じた6打差逆転の再現はならなかった。
3週前、トリーパインズGCで行われた「ファーマーズインシュランスオープン」で始まった自身の4連戦は、同じコースで終了。「良かった部分も、悪かった部分もあるが、ティショットとグリーン上がずっと課題。最近はアイアンも(課題に)加わって、大変な感じ」とこぼした一方で、13位の順位は優勝した開幕戦「ザ・セントリー」に次ぐ好成績でもある。
次のツアー出場は3月6日(木)開幕の「アーノルド・パーマー招待」(ベイヒルクラブ&ロッジ)。翌週の“第5のメジャー”「ザ・プレーヤーズ選手権」(TPCソーグラス)とのフロリダ2連戦に臨む。「ミスの範囲をもう少し狭くするために、どういうスイングをすればいいか冷静に考えて2週間、過ごしたい」と先を見据えた。
2週間のオフのあいだにはインドアプレーの新リーグ「TGL」に3試合(17日、24日、3月3日/すべて1日競技)出場する。「良い刺激になって、いいんじゃないですかね」。メジャーシーズンを控えたハードなスケジュールにも、ゴルフへの欲は衰えなかった。(カリフォルニア州サンディエゴ/桂川洋一)
