10年ぶりの日本でウッズ超えV エチャバリア「あと80勝しないと…」
◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 最終日(27日)◇アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉)◇7079yd(パー70)
ニコ・エチャバリア(コロンビア)が初めて日本に来たのは2014年だった。「アイゼンハワートロフィー 世界アマチュアゴルフチーム選手権」(長野・軽井沢72)の母国代表として来日した。優勝したのはジョン・ラーム(スペイン)だった。その試合以来、10年ぶりに来たという30歳が、思い出ある日本でツアー2勝目を挙げた。
最終日は2打差2位にツアー15勝のジャスティン・トーマス、3打差3位にマックス・グレイサーマンがいる中でティオフ。両選手ともに1番からバーディを奪ったが、エチャバリアは2番でバーディ。追われる展開にも物怖じせず、「バーディチャンスを作って、良いスタートができた」。着々とプレーを進めた。
順位が動いたのは後半14番(パー5)。バーディを奪ったグレイサーマンに対し、この日2つ目のボギーを喫したことで首位から転落した。続く15番はともにパー。16番(パー3)で左手前のピンそばにつけてバーディを奪ったことで再び首位に浮上し、残り2ホールへ。そんな戦況にも「すごく落ち着いてプレーすることはできていた」と振り返る。スコア次第ではプレーオフもよぎるような最終18番(パー5)でバーディをしっかりと奪って、5バーディ、2ボギーの「67」。後続を1打差で振り切った。
「とてもレベルが高かったけど、素晴らしい2人の選手を打ち破って優勝できたのはすごくうれしい。まだ信じられない」。4日間のトータル「260ストローク」は初回の19年大会を制したタイガー・ウッズが出した大会最少ストローク(261)を更新する記録。「最高だ。あと80勝しないと」と笑いを誘った。憧れの選手がツアー最多の82勝をマークした記念すべき大会での優勝に喜びを大きい。
今回の優勝によって、来年のメジャー初戦「マスターズ」と「全米プロ」への出場権を獲得した。
「マスターズ」のコースでもあるオーガスタナショナルGC(ジョージア州)でのプレー経験はまだ無く、「とても楽しみ。プレーできるのがとてもうれしい」と声を弾ませる。約5カ月後に控える、誰しもが夢見る大舞台へ思いを馳せた。(千葉県印西市/石井操)