びっくりイーグルで2日連続「68」 石川遼の安堵と不満
◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 2日目(25日)◇アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉)◇7079yd(パー70)◇曇り(観衆7287人)
初日と同じ「68」のスコアを石川遼は「きょうの方がちょっと悪い。イーグルがなければパープレーの内容」と冷静に評価した。アンダーパーをマークさせてくれたのは前半のハイライト。1つスコアを伸ばして迎えた17番、右ラフからの第2打がグリーンを駆け上がり、カップに飛び込む驚きのイーグルがそれだ。
ラフは深く、残りはピンまで190yd以上あった。4UTで懸命に運んだショットは「花道にラインを出していくしかない。バンカーとバンカーの間を通ってくれた時点で大満足だった」と期待値が必ずしも高くなかった。砲台グリーン上の“奇跡”は大歓声で把握。「恥ずかしいショットではないんですけど、カップは狙っていない」と照れ笑いした。
数字的には通算4アンダーにスコアを伸ばして、22位をキープした。上位にもう一歩踏み込めなかった理由は理解している。「200から230yくらいからのショットの精度も低く、130yd、140ydくらいからも1ピンくらい(につくショット)がほぼない。2日間のパーオン率69.44%(25/36=全体34位)のデータとは異なる不満がある。
後半8番、第1打を左の林方面に曲げ、残り133ydからロフト50度のウェッジでの2打目でピンそば4mにつけてバーディを奪った。カート道付近のセカンド地点で救済を受け、60㎝だけ後ろに下がったことで、背の高い木々の上から攻められた。歓声を呼んだ一打にも「あれよりも近いバーディってあったのかな…」と、他の場面のミスばかりが頭に浮かんでくる。
首位とは8打差。「あしたに向けて時間がある。良くしたい部分はたくさんあるが、限りある時間をしっかり有効活用したい」。ホールアウト後は練習場に集まったファンにサインをした後、ドライビングレンジで日没近くまで打ち込んだ。
ムービングデーの浮上のポイントは明確だ。「3mくらいのバーディパットを打つ機会が増えてくれば、ビッグスコアもあるのかなと思う。まずはそこにもっていくまでの作業、そこからの作業だと思います」。ギリギリまで調整を施す。(千葉県印西市/桂川洋一)