2024年 ツアー選手権

「つらいテレビ観戦」から1年 ジャスティン・トーマスも最終戦にカムバック

2024/08/29 10:00
ジャスティン・トーマスは2022年大会以来の最終戦出場

◇米国男子プレーオフ最終戦◇ツアー選手権 事前情報(28日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7490yd(パー71)

慣れ親しんできた最終戦に、帰ってきた思いがするのは松山英樹だけではない。PGAツアー通算15勝(メジャー2勝)のジャスティン・トーマスは昨シーズン、年間ポイントレースで71位に終わり、2016年から7年続けて出場してきた「ツアー選手権」どころか、プレーオフシリーズの初戦にも進めなかった。

シグニチャーイベント(昇格大会)へのフル出場資格もないまま入ったシーズンで挽回。優勝こそなかったが、5回のトップ10入りからランクギリギリの30位でフィールドに返り咲いた。「まず認めなくちゃいけない。僕は毎年ここに来るのが当たり前のことだと思っていた。ここでプレーするためには本当に安定したゴルフをする必要があるんだ」

2022年に「全米プロ」で2勝目を挙げながら、不振に陥ったきっかけを「主導権を見失ったこと」だと語る。「過度に分析をしたり、完ぺきであろうとし過ぎることがいつも問題で、それが行き過ぎてしまった。周りに人がいすぎて、(スイングコーチの)父やパッティングコーチ、誰にでも頼りすぎた」。いつの間にか他人への依存度が高くなっていたという。

昨年のプレーオフシリーズはテレビで様子を眺めた。「メンフィス(第1戦フェデックスセントジュード選手権)は暑すぎてみんなキツそうだったから、笑って観ていた」。第2戦「BMW選手権」の時期はジリアン夫人の故郷イリノイ州で行われた。期間中、当地で過ごし「変な感じがした」と明かす。「それからアトランタの試合を観た。ここが大好きだから、たぶん今までで一番つらいテレビ観戦だった」。その悔しさを1年後に晴らした。

今大会終了後には9月26日(木)開幕の「プレジデンツカップ」(カナダ・ロイヤルモントリオールGC)の出場選手が決まる。米国選抜と世界選抜の両チームはすでに、それぞれ12人中6人をランキングをもとに自動選出。残り6人ずつは両軍の主将推薦で決まる。

昨年はザック・ジョンソン主将に指名されて「ライダーカップ」の米国選抜に入ったトーマス。ことしはもっと胸を張ってプレーできるはず。「もちろんチームに入りたい。候補者が他にもいることも分かる。今週は良いプレーをしたい理由がたくさんあるけれど、それも間違いなくひとつだ」と力を込めた。(ジョージア州アトランタ/桂川洋一)

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