松山英樹 “直ドラ” バーディも追い上げならず 次戦パリ五輪へ「しっかりしないと」
◇メジャー最終戦◇全英オープン 最終日(21日)◇ロイヤルトゥルーンGC(スコットランド)◇7385 yd(パー71)
54位から出た最終日。松山英樹は2つのバーディにとどまったが、惜しいパットはいくつもあった。「今日こそはアンダーパーで回りたいと思いながらやっていたけど、また後半でうまくいかなかった」と、「74」で終えて通算12オーバー66位。今季最後のメジャーは、4ラウンド全てオーバーパーを並べて幕を閉じた。
序盤から攻めの姿勢が垣間見えた。出だしは1打目がアゴの高いバンカーにつかまりボギーとしたが、3番は40ydの2打目を3m弱につけてバーディ。さらにアゲンストの風が吹く608ydの4番(パー5)では、2打目に“直ドラ”を選択。250yd近く飛ばしてグリーン手前まで運び、2.5mに寄せて今週初めての連続バーディを奪った。
3日目まで課題に挙げていたパッティングは、この日もチャンスを決めきれない。8m超のバーディパットを残した5番(パー3)は、カップを一筋それて入らずタップイン。8番(パー3)はピンサイドのカラーから6ydをパターで打ち、ボールがカップの少し手前で切れてヒザを折った。
「前半と風が真逆になるので、(ボールの)持っていかれ方が難しかった」と、難度の上がる後半に耐えられず4ボギー。「後半のほうがパッティングが良くなかった分、スコアに直結している感じ」。15番、16番と3m前後のパーパットが決められず連続ボギーをたたいた。
4日間プレーしたとはいえ、納得の言葉は少なかった今季メジャー最終戦。ビッグイベントは続き、2週後にはフランス開催の「パリ五輪」(8月1日開幕/ル・ゴルフナショナル)が控えている。日本のエースとして日の丸を背負う一戦を前に、「全然楽しみじゃない、今の状態だと」と口調は重い。
「ショットもパットも、しっかりしないといけない」と自らを戒める中で、最優先課題に挙げたのはパッティング。「苦しいラウンドが続きましたけど、良いものは多少出ていると思うので、それをしっかり次につなげていけるようにしたい」。3年前の東京で惜しくもメダルを逃した雪辱に向けて、調整を急ぐ。(スコットランド・トゥルーン/谷口愛純)