トラブル続きで1ホール「9」×2 岩崎亜久竜に初メジャーの試練
◇メジャー最終戦◇全英オープン 2日目(19日)◇ロイヤルトゥルーンGC(スコットランド)◇7385 yd(パー71)
「しんどかったです」。26歳の海外メジャー初挑戦は、苦い記憶だけを残し2日間で幕を閉じた。予選通過ライン上の69位からスタートした岩崎亜久竜は、後半13番、14番(パー3)で立て続けに「9」をたたくなど「91」と崩れ、通算23オーバーで棄権した3選手を除いて最下位の154位に沈んだ。
昨年「日本オープン」優勝の資格で乗り込んだ初めての大舞台。雰囲気を楽しんですらいたメジャーが、予選通過のかかるラウンドで牙をむいた。
「ショットが本当におかしく、コントロールできなくて」。後半12番までに6つ落とすと、13番では2度の打ち直しを含めたティショットがことごとく右に曲がり、8オン1パット。「左風が背中から来るのが本当に気持ち悪くて、抑えられなかった」という。
続く14番(パー3)では、リンクス特有のアゴの高いポットバンカーに苦しんだ。1打目をグリーン左手前のバンカーに入れると、2打目で出すことができず、ピンとは別の方向に出した3打目は「強く出てしまって」反対側のポットバンカーへ。ここでも脱出に3打を要して再び8オン1パットとした。
最終18番も左に曲げた1打目を打ち直すなどトリプルボギーとし、後半インは「52」の大たたき。「(ハーフ)50を打ったのは…(いつ以来か)分からないです。本当に分からないです」と困惑した様子でラウンドを振り返る。
「自分の準備不足もすごく感じられたし、風の中でも上手い選手はアンダーで回ってきているので。本当に、すごい差を感じた」。国内ツアー本格参戦の2022年に賞金ランキング3位と躍進し、ナショナルオープンも制した若き大器。世界レベルとの力試しとして臨んだメジャーで最下位に終わった無念は、きっと大きな糧になる。(スコットランド・トゥルーン/塚田達也)