151回で14のコースで開催/いまさら聞けない全英オープン(1)
男子ゴルフの世界最高峰といえるメジャートーナメントの2024年最終戦が7月18日(木)に始まります。「全英オープン」は4つのメジャーで唯一、米国でなく英国で行われる試合。いまさら他人に聞けないポイントをおさらいします。
男子ゴルフ同様、4大大会が権威を持つテニスの世界の「全英オープン」(通称)は「ウィンブルドン選手権」で、毎年決まってロンドン近郊のオールイングランド・ローンテニス・アンド・クロケ・クラブが会場になります。
ゴルフの「全英オープン」は、英国内で毎年会場が変わります。1860年の第1回から72年の第12回大会まではスコットランドのプレストウィックというコースが舞台でしたが、13回大会で“ゴルフの聖地”と呼ばれる同じスコットランドのセントアンドリュースで行われて以来、名門コースをローテーション。
昨年までの151回で巡ったのは14会場で、最多の開催がセントアンドリュースの30回。プレストウィックが24回で続きますが、当地は敷地が狭く、大会の規模の拡大に伴い1925年を最後にホストコースから撤退しました。16回のミュアフィールドが3番目に入ります。
4番目のロイヤルセントジョージズ(15回)と、昨年9年ぶりに全英を迎えたロイヤルリバプール(13回)はイングランドのコース。ことしの会場はスコットランド西部のロイヤルトゥルーンで、8年ぶり10回目の開催となります。ちなみに、2009年までに4回会場になったターンベリーという近隣のゴルフ場は、14年にドナルド・トランプ米前大統領のグループに買収され、当時の人種差別発言を問題視した大会主催者によって開催地から外されました。
世界最古のゴルフ場とみられるセントアンドリュースの誕生が1552年というのは“ケタ違い”だとしても、どのコースもオープンしたのは100年以上前。クラブやボール、スイング理論などがどれほど進化しても、全英オープンはゴルフの歴史に触れるまたとない機会なのです。
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