2024年 全米オープン

松山英樹が「パリ五輪」出場を表明 ゴルフ協会のサポート体制に疑問も

2024/06/17 08:48
「パリ五輪」への出場を表明した松山英樹

◇メジャー第3戦◇全米オープン 最終日(16日)◇パインハーストリゾート&CC パインハースト No.2(ノースカロライナ州)◇7548ヤード(パー70)

松山英樹が8月の「パリ五輪」出場を決めた。メジャー第3戦「全米オープン」を6位で終え、17日時点の世界ランキングをもとにした五輪ランキングで日本勢最上位の確保が確実になった。2番手の中島啓太とともにフランスでメダル獲得が待たれる。

松山は2月の「ジェネシス招待」で3年ぶりにPGAツアーで優勝し、世界ランキングを直前の55位から20位に大幅に上げていた。その後も復調傾向にあり、全米オープン直前は14位までランクアップしていた。

関係者によると、松山はすでに3月の段階で出場の意思があることを一部に伝えていたが、公にするのをこの日まで先延ばししていた。理由について、ホールアウト後「個人的にもパリに行ったこともないので…というのはありましたけど、若手が頑張ってワールドランキング50位以内に入ってくれれば、(代表は)僕でなくても良いかなと思っていたが、出なきゃいけないと思う」と、葛藤があった様子を口にした。

また、代表選手の支援状況に疑問の声を上げた。現段階で、競技対策本部がある日本ゴルフ協会(JGA)からの期間中の現地情報が乏しいと感じており、本人を含むチームの住居環境等は普段米ツアー(PGAツアー)を戦う日常に近い体制が整っていないという。フランスでの直前の練習環境については「それはDP(ワールドツアー/欧州男子ツアー)がサポートをしてくれるという感じの話を聞いた」と明かした。

かねて松山は、ツアーやメジャー大会での戦いを最優先させてきた。「プロゴルファーとしてやっていると、オリンピックがどういう感じなのかまだ分からない。サポート体制がしっかりしていれば、すんなり行きたいですと言えるんですけど」と、今大会及び次回大会(2028年ロサンゼルス五輪)を含む今後の改善を期待した。

松山は2016年「リオデジャネイロ五輪」を、当時ブラジルで流行していたジカ熱をはじめとする衛生環境を懸念して出場を辞退。21年の「東京五輪」で初めてオリンピアンとなり、3位で並んだ7人のプレーオフにより銅メダルを逃した。最後には「出るからには頑張りたいと思います。この調子、良い状態をキープして行けたらと思います」と意気込みを語った。(ノースカロライナ州パインハースト/桂川洋一)

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