パインハーストより勝ちたい? 松山英樹は“帝王の庭”2勝目へ意欲
◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 事前(5日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7569yd(パー72)
2014年にPGAツアー初優勝を飾った大会は、今季メジャー第3戦「全米オープン」(ノースカロライナ州パインハーストNo.2)を翌週に控えたタイミング。「パインハーストよりは勝ちたい試合だと思いますよ」と笑う松山英樹の思い入れは本物だ。
次週が「USオープンでメジャーなので勝ちたい」試合だとすれば、今週は“帝王”ジャック・ニクラスがホストする舞台でもう一度カップを掲げたい思いが強い。「このコース、ジャックのコースですし、(ここで)勝ちたいっていうのもあります」と特別感をにじませる。
ルーキーだった22歳で日本勢4人目の快挙を成し遂げてから10年。2021年の「マスターズ」制覇、ことし2月の「ザ・ジェネシス招待」で到達したアジア勢最多のPGAツアー通算9勝と多くの金字塔を打ち立てたいまも、モチベーションをかき立ててくれるコースだ。
「ここでうまく行けば、大概のコースで通じると思う。今週と来週で全然(タイプ的に)別のコースですけど、いいプレーができればなと思っています」。深く粘り気のあるラフ、傾斜が強く常に硬く仕上がったグリーン…。2020年大会終了後にコース改造を挟み、さらに手強くなった感がある。
35位で「全米プロゴルフ選手権」を終えた後は日本に一時帰国した。全米プロ前から背中の痛みに悩まされたこともあり、「身体メインでやっていた」という日本でしっかり練習量を確保できたことは大きい。
今週に入ってからも、前日4日は18ホールを精力的にラウンド。プロアマ戦のオルタネート(補欠)として午前7時から9時まで待機する必要があったこの日も、7時過ぎに練習グリーンに現れると、パッティング、ショット、アプローチと正午過ぎまでプラクティスエリアを“はしご”した。「(しっかり練習できれば)おのずといいサイクルに入っていくと思うので」。入念な調整で開幕に備えた。(オハイオ州ダブリン/亀山泰宏)