全米オープン切符の石川遼 2年連続予選会クリアに「得意みたい」
◇男子メジャー◇全米オープン日本地区最終予選会(20日)◇日野ゴルフ倶楽部キングコース(滋賀)◇6910yd(パー70)◇出場34人
今季メジャー第3戦「全米オープン」(6月13日開幕/ノースカロライナ州パインハーストリゾート&CCパインハーストNo.2)の日本地区最終予選会が行われ、石川遼が2年連続8度目の本戦出場を決めた。
「関西オープン」最終日から一夜明け、36ホールの長丁場。出場34人中通過者3人の枠に向かって、妹葉子さんを帯同キャディにプレー。1ラウンド目はボギーなしの4バーディ「66」で周り、2ラウンド目は6バーディ、1ボギーの「65」。通算9アンダーで河本力と並んでトップ通過を果たした。
昨年に続き、日本地区最終予選をクリア。「なんか、これが得意みたいで。自分でもよく分からないんですけど」と苦笑いしながらも喜びを隠せない。初めて回る日野GCでの“ぶっつけ本番”はヤーデージブックを見ながら、1ラウンド目は無理なショートカットを狙わず、手堅いプレーを心がけた。
2ラウンド目で3Wでなく1Wを握って、攻めるところは攻めた。勝負どころの終盤7番(パー5)で2打目がバンカーでなく、ラフに止まった運を生かし、3打目を1mへ。8番は11mのロングパットをねじ込み、連続バーディを奪った。
「きのうまでの関西オープンと同じ課題を持って、普通に回ることを心がけました。その分、34ホール目と35ホール目に運が来てくれました」
メジャーを「自分のゴルフをアップデートできる機会」と表現する。「ネットの情報や数字でなく、肌で感じられるものがある。昨年の収穫なんか、それこそもう出汁が出ないぐらい潰して潰して、何度も思い返しながら今につなげてきました」。今年の舞台、名門パインハーストNo.2は初めて。砲台グリーン、ラフが少ないかわりにウエストエリア(砂地の荒れ地)がフェアウェイを取り囲む。「砂地は…。僕は海のない場所の生まれなんで」。冗談めかして抱負を口にするほど、ご機嫌だった。(滋賀県日野町/加藤裕一)