連覇は忘れてほしい? 松山英樹は好相性の地で「優勝争いができるように」
◇米国男子◇WMフェニックスオープン 事前(7日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)
2016年大会からの鮮やかな連覇は、ファンの脳裏に焼き付いている。PGAツアー公式サイト恒例の優勝候補予想「パワーランキング」で10番手となった松山英樹への寸評は相変わらずだ。「コースの名称変更を検討するようなことがあれば、『TPC Matsuyama』が最有力候補になるだろう」と好相性ぶりを表現した。
もっとも、本人の口ぶりはシビア。「まあ、連覇した後は全然成績が良くないんで、もう忘れてもらった方がいいのになって思いながら…。相性がいいって言われても、そんなに上には来られていないですし…」と苦笑交じりに話す。前年大会を連覇以来のトップ10入りとなる8位で終えても、手応えを深めるには至らなかった。
2週前の「ファーマーズインシュランスオープン」で今季初のトップ10入り。最終日のフロントナインで6バーディを奪って首位に迫ったプレーは圧巻だった。ただ、体調不良の影響もあってか、本来の飛距離も出ていない中で必死にアジャストしたスコアメークであることを強調する。「“合わせ合わせ”って感じですよね。少しでも自信を持って打っていけるようにしたい」と確固たるものを求めてやまない。
体調不良からは回復しきっていない様子でも、1週間のオフに行った練習について「悪くないと思う」と言えるのはポジティブな要素だ。開幕2日前にアウト9ホールを回った事前ラウンドでは1Wショットを打ち直すシーンが続いたが、その後の練習でドライバーのクラブ調整には折り合いをつけた様子でもある。
世界ランキング1位のロリー・マキロイ(北アイルランド)、同7位コリン・モリカワとの予選同組も、当地での期待を物語る部分かもしれない。「(マキロイは)また世界ランク1位に戻って、いま一番勢いがある。ずっといいプレーをしていると思うし、そういうのを見ながら、自分もいいプレーをしたい。いいプレーができれば上には来られると思うので、優勝争いができるように」。4人が記録している大会最多3勝目へ、静かに意気込んだ。(アリゾナ州スコッツデール/亀山泰宏)