2022年 プレジデンツカップ

松山組をチップイン撃破 トーマス&スピースの“黄金ペア”が4戦全勝

2022/09/25 11:04
トーマスとスピースのペアが松山組を撃破した

◇米国選抜VS世界選抜対抗戦◇プレジデンツカップ 3日目(24日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7576yd(パー71)

米国選抜が誇る黄金ペアは、締めくくり方も派手だった。勝負を決めた15番は、当地でトーナメントが開催されてきた際は18番として定着しているホール。ひときわ大ギャラリーが集まる中心でジョーダン・スピースが魅せた。グリーン左手前から、松山英樹&テイラー・ペンドリス組に引導を渡すチップインバーディ。沸き起こる「USAコール」に喜びを爆発させた。

このホールを奪えば勝利が確定する状況で、相棒のジャスティン・トーマスがしっかりバーディチャンスにつけていた。「でも、僕がいた場所はグリーンを外すなら最も(寄せが)簡単なところだったんだ」。ひそかに自分で決めるつもりだった。

ジュニア時代からの親友にしてライバル。プレーの相性もバッチリ

1大会で4ptを獲得したペアは大会3組目となる。ジュニア時代からの親友にしてライバル同士の2人が、最高峰の舞台でコンビを組んで大活躍。漫画のような出来過ぎたストーリーを体現している。

トーマスは「(交互に打つ)オルタネートだろうと、(自分のボールをプレーする)ベストボールだろうと、パートナーとの信頼関係が大事なんだ。そして、(悪いプレーをしても)謝る必要はないんだよ。この3日間、僕らは互いに高め合っていることを証明した」と胸を張る。デビューから3大会で通算10勝到達はプレジデンツカップ史上初の快挙でもあった。

スピースは理解を超越した相性の良さを感じている。「ベストボールのとき、僕らは同じホールでボギーを打ったことがないんだ。ジャスティンがショットやパットに備えて立っている姿を見るだけで頼もしく感じる」。この日決して好調とは言えなかったトーマスだが、スピースが苦手とする9番でリードを広げる貴重なバーディを奪った。

ポイント差は4ptに縮まったが、米国選抜の優位は変わらない。若いチームをけん引する2人は最終日のシングルス戦も最初の2マッチに登場して勢いをつける役割を担う。「あしたは(2人で)あと2ポイントを勝ち取る仕事が残っている。ジャスティンもそう思っているはずだ」。スピースが盟友の分もまとめて意気込んだ。(ノースカロライナ州シャーロット/亀山泰宏)

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