2022年 フォーティネット選手権

LIV組追放でフルシード “命拾い”のマスターズ覇者が開幕戦首位ターン

2022/09/17 13:01
首位タイで決勝に進んだダニー・ウィレット(Mike Mulholland/Getty Images)

◇米国男子◇フォーティネット選手権 2日目(16日)◇シルバラードリゾート&スパ (カリフォルニア州)◇7123yd(パー72)

ダニー・ウィレット(イングランド)は、8月の昨季レギュラーシーズン最終戦「ウィンダム選手権」をフェデックスカップポイントランキング127位とシード圏外で迎えた。タフな5連戦を組んで滑り込みを目指したが、あえなく予選落ち。“準シード”扱いの限定的な出場資格で今季をプレーするつもりだった。

しかし、9月に入って状況が動く。キャメロン・スミス(オーストラリア)をはじめとする6人が新リーグ「LIVインビテーショナルシリーズ」に移籍してPGAツアーの出場資格を停止されたため、繰り上がりでフルシードを獲得した。「ウィンダムは奇妙なものだったね。(終わったときは)125位から150位のカテゴリーで、15試合から20試合を戦うつもりだったから。ほかの選手の退団によって、僕は命綱をつかむことができたんだ」と幸運を喜ぶ。

直近2週は欧州ツアー(DPワールドツアー)に出場しながら、海を渡ってこの開幕戦にもエントリーと精力的な秋を過ごす。シード争いに巻き込まれ、一度は敗れた昨季の反省があるからだ。「早い段階でポイントを獲得しよう」との目論見で乗り込むと、第2ラウンドのベストスコア「64」をマーク。通算12アンダーで前年覇者のマックス・ホマと並ぶ首位に浮上した。

PGAツアーでの優勝は2016年「マスターズ」が最初で最後となっている34歳に訪れたチャンス。ちなみに初日を首位発進して2打差3位につけるジャスティン・ローワーも、ウィレットと同じタイミングでフルシードが転がり込んだ1人だ。(カリフォルニア州ナパ/亀山泰宏)

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