メジャー2戦目の新人 ミト・ペレイラが挑む快挙
◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 3日目(21日)◇サザンヒルズCC (オクラホマ州)◇7556yd(パー70)
まだメジャー2戦目の世界ランキング100位が、とんでもないことをやってのけるかもしれない。ツアールーキーのミト・ペレイラ(チリ)が通算9アンダーで3打差の単独首位に立ってラスト18ホールを迎える。
予選落ちした2019年「全米オープン」が唯一のメジャー出場だった。初めて味わうメジャーの週末は、1打差2位スタートの2サム最終組。「かなりナーバスになった」と正直に明かす。
序盤にボギーを重ねたウィル・ザラトリスを早々に抜き去ったが、8番からの5ホールで4ボギー。それでも、「自信を失ったわけではなかったんだ」。13番(パー5)のバーディで息を吹き返し、14番(パー3)も獲って2連続。最終18番は8mを流し込んだ。ここまで3日間、パットのスコア貢献度は「+7.033」でフィールドナンバーワンだ。
下部コーンフェリーツアーから昇格を果たして臨んだ21-22年シーズンの開幕戦で自己ベスト3位に入っているが、キャリアの“ハイライト”でいえば銅メダルをかけた7人によるプレーオフで敗れた昨年8月「東京五輪」が挙げられる。
「全米プロ」初参戦の選手が54ホールを終えて首位に立つのは、1991年大会でウェーティングからツアー初優勝をかっさらったジョン・デーリー以来。2年前にはコリン・モリカワが大会史上5人目の初出場初優勝を成し遂げたばかりとあって、「初めてでも、10回目でも、いいプレーをすればチャンスはあるもの」と意気込む。
チリ勢のメジャー最高成績はホアキン・ニーマンが20年「全米オープン」で記録した23位。生涯獲得賞金261万8115ドルを上回る、優勝賞金270万ドル(約3億4500万円)もかかる最終日へ「僕がプレーしてきた中でも圧倒的に大きな舞台。あしたは、それがもっと重大な意味を持つラウンドになる。周りを見ず、シンプルに、今までと同じことをやるよ」。27歳が快挙に挑戦する。(オクラホマ州タルサ/亀山泰宏)