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2022年 マスターズ
期間:04/07〜04/10 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)

皿上に込めた日本の誇り 「みんなが最高だと」/マスターズチャンピオンの世界

◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前情報◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7510yd(パー72)

「マスターズ」には毎年、前年大会王者に課せられる仕事や、伝統的なしきたりがある。松山英樹は2022年、その世界に初めて足を踏み入れた。開幕2日前の夜にはチャンピオンディナーに出席し、全て和食でコースを構成した。

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■松山英樹が考案したチャンピオンズディナーのメニュー

前菜/すしと刺身の盛り合わせ(サーモン/サーモンの腹身、メバチマグロ、ブリ、エビ、鰻)、焼き鳥
メイン/タラの西京焼 だし汁を添えて、宮崎和牛(A5ランクの和牛リブアイ、マッシュルームと野菜添え、山椒とおろしポン酢)
デザート/ストロベリーショートケーキ、あまおうとホイップクリームのスポンジケーキ

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

開幕2日前の火曜日、白亜のクラブハウスにはレジェンドたちが集う。チェアマン以下オーガスタナショナルGCの幹部、「マスターズ」の歴代優勝者がグリーンジャケット姿で一堂に会する夕食会。恒例のチャンピオンズディナーは今年、松山がホスト役になった。

食事のメニューは前回大会の優勝者が決めるのが慣例で、選手の出身国、郷土の料理が並ぶ。大会側から本番の数カ月前に料理(コース)構成の提案があり、ディフェンディングチャンピオンは食材やそれぞれの産地などをオーダーするという。「全て“おまかせ”でもいいみたいです。メニューを(メディアに)公開するのも本人次第だとか」

和食が並ぶコースのなかでも松山が本腰を入れて決めたのは、すしとA5ランクの宮崎和牛。「すしはやっぱり日本の文化」。愛媛県出身で、小さい頃から魚介類に慣れ親しんできた。好みのすしネタは多岐にわたり「食べられないものを聞かれるほうがカンタン」だとか。いくらと、サーモンが苦手である(サーモンは炙ればOK)。

宮崎牛は日本のゴルフ界と世界とをつなぐ縁からチョイスした。「“フェニックス”に来た外国人選手が最高だと言ってくれる。ブルックス・ケプカルーク・ドナルドタイガー・ウッズも、みんなが好きだと」。日本ツアー「ダンロップフェニックス」に出場する海外の一流選手は大会期間中、フェニックスCCのクラブハウスや近隣で、牛丼やステーキ、焼き肉に舌鼓を打つ。近年は大会の優勝副賞にもなっており、松山は胸を張って世界にミヤザキビーフを紹介した。

ちなみに東北福祉大時代に過ごした仙台の名物、牛タンは外国人の食生活になじまない可能性を考えコースに加えなかった。

1952年にベン・ホーガンの発案で始まったこのディナーでは過去、ベルンハルト・ランガー(ドイツ)がシュニッツェル、サンディ・ライル(スコットランド)がハギス、ニック・ファルド(イングランド)がフィッシュアンドチップスをチョイスするなど各国の名物料理がズラリと並ぶ。

シャール・シュワルツェル(南アフリカ)はアフリカの伝統的なバーベキュー「ブライ」を実演したこともある。セルヒオ・ガルシアはスペインの雑炊、アロス カルドソを選んだ。過去5回優勝のタイガー・ウッズは、チーズバーガーにフライドポテト、ミルクセーキに始まり、すし、メキシカンなど国際色が豊かだ。

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