「できることはできた」 松山英樹は難条件で価値あるイーブンパー
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待 2日目(4日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)◇7466yd(パー72)
一夜明けたベイヒルのグリーンは一気に硬さを増していた。前日が穏やかだった分だけ風も感じられた2日目。松山英樹は2バーディ、2ボギーのイーブンパー「72」で、63位から39位まで順位を上げて予選を通過した。
「グリーンのコンディションが一日でここまで変わるのはちょっとビックリした」と言いつつ、優勝スコアが通算4アンダーだった一昨年や最終ラウンドの平均スコアが「75.486」まで跳ね上がった昨年を経験している意味は大きい。
ガードバンカーを越えた右手前にピンが切られた15番など、グリーンが硬くてボールを止められない状況ではチャンスメークが困難なホールを整理。折り返しの9番でボギーが先行しても、10番で花道から巧みに打ち上げたアプローチをパーセーブにつなげられなくても、必死にガマンした。
「頭の中を切り替えて、できることはできた」。13番で7.5mを流し込んで最初のバーディを奪い、16番(パー5)で2つ目。一度は見上げる展開となったカットラインをクリアし、17番(パー3)はラフ、18番はバンカーと奥から下りのラインに乗せる寄せを成功させてしのぎきった。
タフだったのはコースコンディションだけではない。肩や首のあたりを気にする仕草を見せる場面もあった18ホール。「ここまでフルショットしないことは初めて。まあ、回れているので」と振り返った。
内外の変化に対応しつつ、OBもあった初日よりもティショットの幅は収まった。トップ10グループとは4打差。「トップとは開いていますけど、そこまで簡単に伸びるようなコンディションじゃないと思う。ひとつひとつ縮めていければ」。ホールアウト後はすぐに帰路へ就き、週末に備えた。(フロリダ州オーランド/亀山泰宏)