コリン・モリカワは現ツアーに納得「こどもたち、アジア系米国人に夢を」
◇米国男子◇ジェネシス招待 事前情報(15日)◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7322yd(パー71)
世界ランキング2位のコリン・モリカワは、昨年12月半ばに新型コロナウイルスに感染したという。年明けの出場スケジュールに大きな変更はなかったが、「部屋でじっとしていた」影響は少なからずあり、「結果的に長い休みになった。(UAEでの)2試合は調子が良くなかった」と1月に出場した欧州ツアーは62位、18位に終わった。
米国に帰国し、前週のオープンウィーク中にコーチと改めてスイングをチェックした。この日、用具使用契約の延長が発表されたテーラーメイドの1Wの再調整も完了。ロサンゼルス近郊での試合に「僕はここから30、40分の所で育ったから心地良い。お気に入りのレストランもあるしね」と“再スタート”を心待ちにした。
昨秋からオイルマネーを背景に設立された新ツアー団体が注目され、サウジアラビアでのトップ選手を集めたアジアンツアーも話題になった。欧米ツアーに緊張が走る昨今、同大会に出場しなかったモリカワは、これまでに新団体からのオファーがあったことを認めたが、“移籍”等の判断は「時期尚早」とみている。
「他のツアーやリーグに移ることを考え始めるには、なんであれ、確たる証拠がまずは必要だ。現時点では僕の知る限り、噂ばかりできちんとしたものがない。具体的なことがわからないんだ」
すでに米ツアーで5勝を挙げ、うちメジャーで2勝したが、実質的にはプロ入りしてから2年半が過ぎただけ。「僕はずっとPGAツアーひと筋で考えてきた。タイガーに勝って、彼の記録を破りたいと思ってきた」と、今ある環境が刺激的でもある。「僕のことを見た子どもたち、とくにアジア系の米国人が『彼にできることは僕にでもできる』と夢を見てくれる。ひとりにでも影響を与えられることが一番大切だから」と足元を見た。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/桂川洋一)