3コースで自己ベスト更新 小平智は再びトップ10かけ最終日へ
◇米国男子◇AT&Tペブルビーチプロアマ 3日目(5日)◇ペブルビーチGL(6972yd、パー72)、スパイグラスヒルGC(7041yd、パー72)、モントレーペニンシュラCC(6957yd、パー71)
2022年の自身初戦「ソニーオープンinハワイ」は次週の出場権獲得に1ストローク届かない、12位だった。2週のオープンウィークを経て迎えた今大会で、小平智は再び次戦のプレー機会をかけて最終日に挑む。3コースを回る予選ラウンドを17位で通過。通算9アンダーは首位と6打差でペブルビーチGLに帰る。
空模様は引き続き晴天でも、この日は冷たい風が吹き抜ける肌寒いコンディション。モントレーペニンシュラCCを回った小平は「71」とパープレーにとどまったが、「逆に耐えられたと思います」と及第点を付けた。
出だし10番(パー5)でいきなり2オンからバーディ発進した後は、グリーンに苦労した。「ほかの2つのコース(ペブルビーチGL、スパイグラスヒルGC)と違いすぎて、硬いし、止まらない。アンジュレーションもある」。3日間、同じピン位置で争われるため、日を追うごとにカップ周りの球の転がりが安定しなくなるのも、大会ならでは。前半17番で10mのパーパットを沈める場面もあったが、逃したバーディチャンスは多かった。
後半5番でチップインバーディを決めて迎えた終盤3ホールはスコアを1つ落とす展開。最終9番を3パットボギーとし、「グリーンの感じをつかめずに終わった感じ」と消化不良気味でもあった。
2年ぶりに復活したプロアマ形式の試合。同じアマチュアと3日間プレーすると、仲間意識はロープの外にもひろがる。小平が回った同伴アマの2人はインディアナ州にある医療系企業の経営者の兄弟。応援団にも“サトシ”の名前をすっかり覚えられ、「社員の人たちが応援してくれてうれしかった。やりがいはあります」と感謝した。
過去2年で予選落ちした大会の3コースすべてで自己ベストスコアを更新した。次戦出場のチャンスがある10位以内には現在1打ビハインド。「トップ10に入りたいですけど、あまり意識せずに。それよりも、自分のイメージを出しやすいペブルビーチなので気持ちよく。3日間、そんなに悪いゴルフをしていない。この感じでいければ」と穏やかに意気込んだ。(カリフォルニア州ペブルビーチ/桂川洋一)