パパになったファウラー 「勝とうが、負けようが」力になる愛娘の笑顔

◇米国男子◇ファーマーズインシュランスオープン 初日（26日）◇トリーパインズGC (カリフォルニア州)◇ サウスコース（7765yd、パー72）、ノースコース（7258yd、パー72）

リッキー・ファウラーは目下、ゴルフとは別の人生の幸せに身を寄せている。昨年11月、アリソン夫人が第一子となる長女マヤちゃんを出産。十年来のツアーの人気者は33歳になり、父になった。

12月の半ばまではキャリアで味わったことのないオフを過ごした。「マヤが生まれて1カ月は、ゴルフに関することをあまりしなかった。たまにボールを打ちに行ったり、家のシミュレーターを使ったりしたくらい」。家事の手伝いと練習は一日おきに。外に出ても日が暮れるまで打ち込むこともなかったという。自宅でのトレーニングと家族との時間。生活リズムにメリハリが生まれたことで、身も心もリフレッシュされている。

2019年「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」で手にした通算5勝目を最後に、タイトルが遠い。昨年10月の「ザ・CJカップ」で3位に入るなど、復調傾向はある。スイングの見直しも継続して「急がずにやっている」最中だ。

2022年の自身初戦となった前週「ザ・アメリカンエキスプレス」は140位で予選落ち。迎えた今週は初日6アンダーの5位発進に成功した。

今のところアップダウンの激しい西海岸シリーズには、妻と娘も帯同してくれている。「ここで何が起こっても、勝とうが、負けようが関係ない。家に帰れば同じ気持ちになる。彼女が小さく笑うようすを見たら、その前に何が起こったかなんて…」。復活への道を歩むうえでこれ以上、心強い仲間はいない。（カリフォルニア州ラ・ホヤ／桂川洋一）