2021年 フォーティネット選手権

王者の言葉とポッドキャスト マックス・ホマの意識改革

2021/09/20 14:03
新シーズン初戦を制したマックス・ホマ(Stan Badz/PGA TOUR)

◇米国男子◇フォーティネット選手権 最終日(19日)◇シルバラードリゾート&スパ (カリフォルニア州)◇7123yd(パー72)

大混戦で散漫になったファンの視線を一瞬で集めた。後半12番、残り94ydの第2打。マックス・ホマのウェッジショットはカップに吸い込まれてイーグルになった。続く13番もバーディを奪い、終盤16番(パー5)からは2連続。首位から出たマーベリック・マクネリを鮮やかに抜き去る「65」で通算19アンダーとし、新シーズン最初のチャンピオンになった。

2週前に閉幕した昨季はタイガー・ウッズの財団が運営する2月「ジェネシス招待」で優勝したあと、終盤にかけて低迷。プレーオフシリーズは第2戦で終えた。最終戦の「ツアー選手権」はテレビ観戦したが、年間王者になったパトリック・カントレーの言葉に感銘を受けたという。

「記者会見で彼は『いつも自分らしくあること』と話していた。それで自分のことをよく考えてみたんだ。普段、プライベートでゴルフをするとき僕はよくしゃべる。言いたいことはキャディに言っている。だから今週は(試合でも)よく話して、自分らしくあろうと思った」。長年連れ添ってきたキャディとの掛け合いをいとわず、ペースをつかんだ。

いつも陽気な30歳はSNSを通じた発信にも積極的。一方で、月に数回のペースで配信していたポッドキャスト(インターネットでの音声配信)は9月初旬で惜しまれつつも終了させた。理由は「タイムマネジメント」。プロゴルファーとしての最初の仕事に集中するためだ。

「試合後はどんな成績であっても妻や母、コーチやキャディ、周りのみんなと話す。ただポッドキャストで他の人にも聞いてもらうのはちょっとやりすぎ」と振り返る。

「世界のトップ20にいる選手たちは自分のこと、自分に必要なことを本当によく知っている。僕は一歩下がって、自分のやっていることを確認しなくてはいけなかった」。意識改革はさっそく功を奏した。

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