小平智「まだ終わったわけじゃない」米ツアー残留かけて入れ替え戦へ
◇米国男子◇ウィンダム選手権 2日目(13日)◇セッジフィールドCC(ノースカロライナ州)◇7131yd(パー70)
「悔しいですけど、まだ終わったわけじゃない」。通算2オーバー132位で予選落ちとなった小平智は、次週「アルバートソンズ・ボイジーオープン」(アイダホ州ヒルクレストCC)から始まる3試合の“入れ替え戦”こと「コーンフェリーツアーファイナル」をにらんだ。
スポット参戦した2018年「RBCヘリテージ」優勝で得たシード維持をかけた勝負の一年。クラブ契約フリーとなって臨み、持ち味の1Wショットで自信を取り戻した。5月「ウェルズファーゴ選手権」では、米国で優勝に次ぐ上位フィニッシュとなる11位。6月「トラベラーズ選手権」では初日首位に立った。
1Wからのつながりでアイアンショットも向上。確かな手応えをつかみながら、ポイントランク125位のハードルを越えられなかった。「悔いのないようにずっと過ごしてきたつもり。悔しい気持ちはあるけど“後悔”はない。自分の実力が足りないだけ。ということは、まだまだうまくなれる」と言い切れるたくましさがある。
夢をかなえ、本格参戦を果たしたPGAツアー。この最高峰の舞台を語る目の輝きは、ずっと変わっていない。それどころか、もっとキラキラしている。「これだけの悔しい思いは、日本ではなかなかできない。うまくなりたい気持ちも、より一層生まれる。ここにいると、そういう気持ちにさせてくれる。ゴルフが大好きな人間にとっては、最高の場所だと思っている」
優先度が下がるとはいえ、出場資格を得られるポイントランク150位キープも難しくなった小平にとって、入れ替え戦が来季PGAツアーで戦いの場を確保する道。シードに届かなかった小平ら75人(フェデックスカップランキング126~200位)と下部コーンフェリーツアーを主戦場とする75人による3試合の短期決戦。PGA昇格を決めている下部のランキング上位25人を除き、残る25枚の切符を争う。
「優勝して(シード選手として)この3年間をもらった。自分の中では結構“ハプニング”だった。ここからがまたスタートと思って、ステップアップして、また戻ってこられるように。全集中してやっていきたい」と力強く言った。(ノースカロライナ州グリーンズボロ/亀山泰宏)