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“日本の匂い”に癒やされた? ザンダー・シャウフェレが金メダル

東京五輪 男子最終日(1日)◇霞ヶ関CC東コース(埼玉県)◇男子7447yd(パー71)

ザンダー・シャウフェレ(米国)には幼い頃の記憶がある。渋谷に住む台湾人の祖父母が、サンディエゴに住むシャウフェレ家を訪ねてきてスーツケースを開けたとき、いつも“日本の匂い”がしたという。「どう表現したらいいのか分からないけど…。ここ(日本)に来て、文化や人々に触れると、安心した気持ちになるんだよ」

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松山英樹とともに最終組で金メダルを争った日曜日。「日本の人たちには何も言えないけど…祖父母はとても喜んでいるはずだよ。日本で彼らだけが、松山英樹より僕を応援していた人たちかもしれないね」と照れ笑った。

2019年「セントリートーナメントofチャンピオンズ」を制して以降、シャウフェレは2年半以上も優勝から遠ざかり、その間に何度も惜敗を味わってきた。「いつも落ち着いて見えるかもしれないけど、心の中では時々ひどいことが起きているんだ。だから、それらの経験から学んできた」

この日、14番(パー5)でティショットを右ブッシュに打ち込んでボギーとして通算17アンダーへ後退。それでも1打リードしていると思っていたら、16番でリーダーボードを見て「目を覚まされたよ」。ロリー・サバティーニ(スロバキア)が「61」をマークして通算17アンダーで上がっていた。

17番のバーディで再びリードして迎えた最終18番。またもやティショットを右に曲げたが、ロープ外にいたボランティアの首元に当たって止まり、林の奥まではいかなかった。レイアップ後の3打目をピン上1.5m弱へ。これを決めれば金メダルというパットの直前、シャウフェレはグリーン上でしゃがみ込んだ。「ちょっと間があったから、先のことを考えてしまっていたんだ。心臓の鼓動が速くなってどうしようもなかった。だから、目を閉じて、頭を下げて、とにかく目の前のパットに集中した。このパットを沈めればいい。難しいことじゃないんだって」

シャウフェレ本人にとって、金メダルは結果でしかないという。「金メダルの意味だって?優勝したっていうことだよ。みんなをやっつけたということ。自分はお金やメダルのためにプレーしているわけじゃなくて、みんなを負かしたいっていう競争心のためにプレーをしているんだ。今週は運良くみんなを破って1位になることができたっていうことだよ」

それでも、十種競技でオリンピックを目指した父・ステファンさんにとっては、自分がかなえられなかった大きな夢。「(事故で自身の夢が絶たれたあと)彼はすべてを僕のゴルフに捧げてくれた。この優勝を彼と分かち合えてうれしいよ」。家族でつかんだ金メダル。父と抱き合って喜んだ。(埼玉県川越市/今岡涼太)

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