「思い出がなくなる…」松山英樹は初優勝コースの改造にビックリ

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 事前情報（1日）◇ミュアフィールドビレッジGC（オハイオ州）◇7543yd（パー72）

ちょうど1年前の大会最終日、“工事”は選手たちがまだプレーしていた時間帯に始まった。6番ホールは最終組がプレーを終えた直後にグリーンの芝をはがされたという。大会ホストのジャック・ニクラスは自身がデザインしたコースを今大会までに改修。ほとんどのホールをマイナーチェンジして120人のプレーヤーを迎えた。

2014年に当地でPGAツアー初優勝を飾った松山英樹は1日（火）までに18ホールで練習ラウンドを行い、思わず言った。「ここまで改造されると当時の思い出がなくなります」

1番から前年よりも30yd距離が長くなり、数カ所で持つ番手も変わりそう。「今までのイメージがまったく通用しないというか。（ウェイストマネジメント）フェニックスオープンも2年目にすごく変わったはず。そのときの感じに似ている」と心持ちを新しくしている。

ニクラスが会見で説明したところによると、「ほとんど変えていない」というのは、日によって1オンが可能なお気に入りの14番を含めて、4ホールだけ。見た目はほぼ同じグリーンでもカップが切れるエリアを増やしたところもある。帝王は「コースを難しくしたかったわけではなく、良くしたかった」として、平均スコアは例年とほとんど変わらないか、わずかに易しくなる可能性もあるという。

「マスターズ」優勝後初のメジャーとなった「全米プロ」を23位で終え、松山は前週をオープンウィークにした。拠点のフロリダ州オーランドで日々練習に励み、「少しずつ良くなりそうですけどまだまだ良くはなっていない。ぜんぜんまだダメ」と厳しく自分のコンディションを見つめた。クラブ選びも含めて開幕を見据えた視線は厳しい。

事前の優勝予想、パワーランキングでは7位に順位付けされた。予選ラウンド2日間は世界ランキング2位のジャスティン・トーマス、同9位のパトリック・リードと一緒に回る。14位の松山が一番低いというハイレベルなグループだ。「今週も勝ちたい試合のひとつ」という気持ちは変わらない。「ちょっとずつ、きょうも少し練習して上げていく」と調整を急いだ。（オハイオ州ダブリン／桂川洋一）