6戦ぶりのメジャータイトルへ、3週連続優勝を狙うタイガー・ウッズ
2009年度の最終メジャー戦「第91回全米プロ選手権(PGAチャンピオンシップ)」はアメリカ中北部のミネソタ州にあるヘイゼルティンナショナルゴルフクラブで行われる。このコースではこれまで2度ずつ全米オープン(1970年,1991年)と全米女子オープン(1966年,1977年)が開かれているが、全米プロは2002年以来の2度目のホストコースになる。前回優勝したリッチ・ビームとタイガー・ウッズの差は1打、惜敗の2位フィニッシュだった。今年はコース全長が長くなり2002年大会の7360ヤードよりも314ヤード伸び7674ヤードの設定として試合が行われる。パーは72設定となるが600ヤードを越えるパー5が3つもある。ケンタッキーブルーグラスとペレニアルライ芝、フェスキュー芝と3種類の芝が混合している深いラフも要注意となる。
タイガーにとって全米プロ選手権はこれまで11度参戦で4回優勝(1999年、2000年、2006年、2007年)を果たしている。1996年にプロ転向したタイガーは13年目のフルシーズンを迎えているがメジャー優勝回数は14回(歴代2位)。
今シーズンのタイガーはマスターズで6位、全米オープンでも6位フィニッシュ。4週間前に行われた全英オープンでは2日目にスコアを崩しまさかの予選落ちを喫してしまい今シーズンはまだメジャー大会でのタイトルは獲っていない。タイガーがメジャー優勝達成できなかった年は僅か1998年、2003年、2004年の3年のみ。1999年と2007年は最初のメジャー3試合(マスターズ、全米OP、全英OP)で優勝できなかったもののラストチャンスとなる全米プロで栄冠に輝いている。
タイガーはこれまで人一倍メジャー大会へのこだわりをもち「年間メジャー1勝できれば満足のいくシーズン」とこれまで話してきたが今年は例年とは違う一年となっている。昨年6月に左膝の手術を行い、去年のこの大会には出場できなかった。今シーズンは年明けからリハビリを続けて2月末にツアーに復帰。「リハビリを続けていた苦しい時期を考えてみると今シーズンこれだけの優勝ができたのは予想を上回っている」と先週のインタビューで語っていた。PGAツアーでは12試合参戦中5勝を挙げて賞金ランクトップ。全英では予選落ちとなってしまったがここ2週間は「ビュイックオープン」と「世界ゴルフ選手権WGCブリヂストン招待」で2週間連続優勝、好調さを取り戻している。
タイガーは初日午前8時35分にスタートとなる。タイガーの同伴競技者は昨年の全米プロ覇者のハリントンと2002年このコースで優勝したリッチ・ビーム。まずはスコアを出しやすい初日午前に60台のスコアで好スタートダッシュをすることができればタイガーが得意とする先行逃げ切り型の試合展開になる可能性が高いだろう。
タイガーは大会前の優勝候補ナンバーワン。英国ブックメーカーの優勝オッズを見てもタイガーは2.3倍でダントツ1番。2番手はミケルソンとハリントンで25倍となっている。