松山英樹「東京五輪」開催に複雑な心境「まずは目の前の試合」
2021/05/12 06:42
◇米国男子◇AT&Tバイロン・ネルソン 事前情報(11日)◇TPCクレイグランチ (テキサス州)◇7468yd(パー72)
男子ゴルフの松山英樹は11日、新型コロナウイルス禍での「東京五輪」開催について複雑な心境を口にした。優勝した4月の「マスターズ」以来の出場試合となる「AT&Tバイロン・ネルソン」開幕を前に、「(五輪を)やれれば…という感じです。そんな状況ではないというのも分かっている」と胸の内を明かした。
ゴルフの各国・地域別代表は、世界ランキングをもとにしたオリンピックランキングで選出され、松山の日本代表入りは確実視されている。
中止論も目立つ中、マスターズ制覇後に日本に一時帰国してから2週間の自主隔離期間を過ごし、「隔離が明けたので誰かと会ってご飯を食べに行こうとしても(緊急事態宣言中で)それができないですし、オリンピックと言われても正直どうなのかなと。アスリートがオリンピックやりたいと言ったら、『それどころじゃないでしょう』という人も当然いるのも知っている」と開催に反対する声に理解を示した。
男子ゴルフでは世界ランキング1位のダスティン・ジョンソン(米国)やアダム・スコット(オーストラリア)、ダニー・リー(ニュージーランド)らがすでに辞退を表明した。松山らが主戦場としているPGAツアーは五輪の前後に、シーズン終盤戦の行方を争うビッグトーナメントが開催されるため、長距離移動と過密日程が懸念されている。
「僕はゴルファーとして『オリンピックだけじゃない』というの(考え方)もあると思うので。まずは目の前の試合、来週はメジャー(全米プロ)ですし、そこを目指してやりたいなと思います」と、まずは状況を静観する構えを見せた。