2021年 マスターズ

松山英樹のオーガスタナショナルGCコースガイド/10番(パー4、495yd)

2021/03/31 19:31
画像の右上、木々の向こうのティイングエリアから打ち下ろしてくる10番

ゴルフの祭典「マスターズ」は4月8日(木)に開幕する。今年で10回目の出場となる松山英樹が会場のオーガスタナショナルGCの全ホールを解説。第1打で左に大きく曲げるボールが求められる10番がバックナインのはじまりだ。

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かねてオーガスタでは「ドローボールが必要」(右打ちの場合)とされてきた。選手個々のパワーアップや道具の進化により傾向は都度変化しているとはいえ、この10番ではいまも、ボールが左回転するショットを披露しなくてはいけない。

打ち下ろしの第1打で左からの木々が目に入る。これを避けるように大きなドロー、フックを打っていく。1Wでなく、あえて3Wでボールを曲げに行く選手も多い。

「ティイングエリアから250yd地点で急激に下りになる。木の向こう側、傾斜を下った左サイドのエリアが2打目で平らになるので、そこを狙っていく。フェードボールでは絶対にそこには行かない。木々のギリギリ右横を狙ったストレートボールでも、2打目は右サイドから。ライはつま先上がり、左足下がりになる」

ティショットは左サイドの木を避けてドローボールを。グリーンの手前の大きなフェアウェイバンカーはあまり関係ない

全体傾斜が右から左に下るグリーンを狙うにあたり、まずは右サイドの「ちょっと面倒くさい」バンカーは避けたい。そのため「左に逃げやすくなる」が、第1打も、第2打も左に行きすぎると松の枯葉が敷き詰められた林まで転がってしまうので注意が必要だ。

とにかくティショットでいいドローボールを打って、距離も280yd以上は稼ぐこと。そうすればフロントエッジまでの残りが160ydほどになる。一番奥のピンで手前のエッジからは25yd。2打目を185ydくらいで打てる。パットは右から左に向かってメチャクチャ速いので、“ピンの真下”につけたい」

プレーオフの2ホール目に設定されており、バッバ・ワトソン(2012年)やアダム・スコット(13年)がグリーンジャケットを掴んだホールとしても多くの人の記憶に残っている。

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