2009年 全英オープン

強風ならばT.ワトソンが有利ですね!羽川豊の全英生レポート3日目

2009/07/19 09:06
往年の王者T.ワトソンが大ギャラリーの期待に答え試合をリード(David Cannon/Getty Images Sport)

トム・ワトソンがついに首位で最終日を迎えることになりました。3日間、熟年の技で多くのギャラリーを引き付け、楽しそうにラウンドをしています。最終日を2位に1打差の単独首位でスタートしますが、ワトソンが勝つ可能性は非常に高いと思います。

明日の最終日も、風が吹かないということはないでしょう。この風が吹けば吹くほど、ワトソンが優位になります。それは、首位で逃げ切ろうとする人と追う立場のゴルフの内容が異なるのがひとつ。追う立場ならば、多少ギャンブル性の高い攻め方が要求されますので、リスクを伴います。それに比べワトソンは、この3日間と同じように、無理な攻め方をしなくて良いのが大きな違いです。

私もシニア世代になりまして、感じているのですが、シニアの選手は大方ショートパットが苦手になります。年をとると、短いパッティングの感性が衰えるものですが、ワトソンはその辺の感覚にも優れています。長い距離のパッティングが数多く決まっているのも、単なるラッキーではなく、ワトソンが全英で5回の優勝経験を持つ証だと思います。

予選2日間、上位で戦ってきた久保谷健一選手ですが、どうやらショットの感覚に納得がいっていないそうです。ボールの出だしの方向性が思い通りにコントロールできていないので、3日目はラウンド後の練習でその修正を行うようです。現在、14位タイで踏ん張っていますので、最終日も全英の苦しみや楽しみを味わって上位進出を狙ってもらいたいですね。

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