ミス連発のタイガー!38試合ぶりの予選落ち
「全英オープン」第2日、タイガー・ウッズは午後2時20分にティオフ。初日に1オーバーを叩いてしまったタイガーは、トップと7打差の68位タイから巻き返しを狙った。前日の信じられないような穏やかな日とは一転して、大会2日目は早朝から吹き続ける北風、時には雨が降るという難しいコンディション。スコットランド西部のシーサイドの気温は12度から16度までしか上がらず肌寒い1日となっていた。
タイガーはスタートから6ホール連続でパーを重ね、7番パー5でバーディを奪い通算イーブンパーにスコアを戻す。しかし8番から13番までの6ホールでなんと7つスコアを落としてしまい予選通過ラインの圏外まで急降下。特に10番では右の深いラフに打ち込んだボールが見つからず「ロストボール」になるという不運もありダブルボギーを叩いてしまっていた。上がりの16番と17番でバーディを奪うものの、結局2日目は4オーバーの「74」。通算5オーバーは予選通過ラインに1打及ばず屈辱の予選落ちという結果に。タイガーがプロ転向してからメジャーで予選落ちというのは2006年の「全米オープン」以来の2度目のこと。その2006年6月から続いている連続予選通過も38試合で途切れてしまった。
プレー後、テレビ局からのインタビューの依頼を断ったタイガーは記者用のインタビューで今日のプレーを振り返った。苛立ちを表情に出すことなく、丁寧に一つ一つの質問にタイガーは返答、「7番を終えて1アンダーとまずまずの位置にいました。その後タフなホールがありましたがミスを犯してしまいました。特に13番のボギーが痛かったです。悪いショットがいくつかありました。ティショットのミス、アイアンのミス、アプローチのミス・・・ミスの連続でした。上がりの4ホールですべてバーディを取れば予選通過はできると思っていましたが、2ホールしかとれなかったのは残念です。今日は2アンダー、通算スコアでアンダーパーまで戻すことが目標でした。横からの風が吹くホールでドローを打つことが必要でしたがうまくできませんでした。2ホール連続(9番と10番)で3番ウッドでのティショットのミスが響きました」。
前日ミスがあったショットの修正は、昨日午後の居残り練習でうまくできたと語っていたタイガーだったが、一番苦手とする左からのアゲンストの風に手こずってしまった。9番、10番はコースの中で一番北側に面するホールとなる。北東からの強い重い風はタイガーの背中から吹いていてスイングリズムとバランス感覚を完全に狂わせてしまった。今週はいつもよりも若干ボールをスタンスの内側に置いていたタイガーだったが、完全な振り遅れで9番は大ダフリ、10番は右約50ヤードプッシュアウトする結果となってしまった。
タイガーはこのあと今シーズン最後のメジャー戦となる全米プロ選手権(8月13-16日、ミネソタ州)に参戦することになるが、その前に「WGC世界ゴルフ選手権-ブリヂストン招待」(8月6-9日)に出場する可能性が高い。以前のスポンサーだったビュイックの冠試合、ビュイックオープン(7月30日-8月2日)の出場は微妙だ。今シーズンはメジャー戦の前週は試合にエントリーせずに準備期間としていたが8月の全米プロは前週まで試合に出場することで実戦感覚をキープしながらメジャー戦に望めるという利点もある。親友でもあるテニスのロジャー・フェデラーのメジャー競技15勝に並ぶためにも全米プロでのタイガーの活躍に期待したい。
第2ラウンドのデータ
スコア:74(36-38)(4オーバー)
フェアウエーキープ率:50%(14ホール中7ホール)
パーオン率:50%(18ホール中9ホール)
ティショット平均距離:292ヤード(計測ホール2ホールのみ)
合計パット数:28パット
1パットホール:8回
2パットホール:10回
バーディ:3ホール
パー:10ホール
ボギー:3ホール
ダブルボギー:2ホール
パー3:イーブンパー
パー4:6オーバー
パー5:2アンダー