ゲームは超名門、PCR検査は牧場で/米開催「ZOZO」インサイドリポート
◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ@シャーウッド 初日(22日)◇シャーウッドCC(カリフォルニア州)◇7073yd(パー72)
タイガー・ウッズが2019年、記念すべき第1回大会を制した「ZOZOチャンピオンシップ」はことし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で会場を日本から米国本土に移した。世界中が混乱に陥る中、PGAツアーはカリフォルニア州のシャーウッドCCで行うことを決定。“一度限り”の米開催の様子を株式会社ZOZOの大会スタッフがリポートする。
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1年前、大会期間中の千葉県のアコーディア・ゴルフ習志野カントリークラブには連日、デザイナーたちを含め約20人のZOZO社員たちが足を運んだ。一方で今回、コロナ禍で海を渡り会場入りしたのは柳澤孝旨副社長兼CFOを含め3人だけだった。
ロサンゼルス近郊サウザンドオークスにあるシャーウッドCCは、俳優やタレント、スポーツ選手などがメンバーの超名門で、ゴルフ場の周りには大きな家が並び、テニスコートやエクササイズジムといったクラブライフを満喫する施設が整っている。
トーナメントディレクターを務める畠山恩(はたけやま・めぐみ)さんは前週半ばにいち早くコース入り。週末にはクラブハウスに入る人々に義務付けられているPCR検査を受けた。ツアーをバックアップするサンフォードヘルス社の医療用トレーラーは毎週、会場近くの学校や店舗などの大型駐車場に配備される。だが今大会で採用されたのはなんと、近くにある“牧場”。普段は馬や牛が歩いていそうな土の上に検査用ブースとしてテントが建てられ、ソーシャルディスタンスを守って順番を待った。
6月の前シーズン再開以来、PGAツアーではすべての大会で事前の検査を行っている。スタッフはスマートフォンの専用アプリ、ポータルサイトを使用し、各人にIDが発行される。検査から約1時間半後、ここに届いた陰性結果と、顔写真付きの身分証明書を見せることで入場可能なストラップを入手できるという仕組みだ。
ところで検査は、鼻の穴に木製またはプラスチック製の棒を入れて、鼻腔をぬぐって検体を取る方式。3秒ほどで終わる場合も、場合によっては痛みを感じる場合もあるとかで、そこは検査技師の方の腕や、相性によるようで…。ツアーのスタッフの間では「今週は3番ブースが“アタリ”だ!」なんていう、口コミも飛び交うとか。