2020年 全米オープン

5年ぶり出場の石川遼 29歳の誕生日は「72」

2020/09/18 09:21
石川遼は5年ぶりの「全米オープン」 (Jeff Haynes/USGA)

◇メジャー第1戦◇全米オープン 初日(17日)◇ウィングドフットGC(ニューヨーク州)◇7477yd(パー70)

メジャーの舞台でバースデーを迎えるのは最初で最後かもしれない。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3カ月延期された「全米オープン」の大会初日となった9月17日、29歳になった石川遼は1バーディ、1ボギー1ダブルボギーの「72」。2オーバー暫定57位タイでの滑り出しに「本当に難しいコースだと聞いていたし、(前回当地で行われた)2006年の映像も見た。実際に来て、その難しさを体感した」と充実した表情を作った。

8月の「全米プロ」に続く、シーズン再開後2回目の渡米。ハードなセッティングで知られる全米オープンは、チェンバーズベイGCでの2015年以来だ。序盤4番で12mを沈めて手を上げながら、バーディはこれが唯一。バックナインは予想通り耐える展開が待っていた。

石川遼は29歳のバースデーを大会初日に迎えた (Jeff Haynes/USGA)

折り返し直後の10番をボギーとした後、12番で警戒すべき罠に足がかかった。右サイドの深いラフから5Iで脱出を試みた2打目が、わずか100yd先の左ラフへ。フェアウェイに刻んでから、カラーまで運んだ4打目も160ydあった。5オン2パットのダブルボギーでさらに後退。「(距離が)非常に長いですし、ラフがこれだけ深いというのは自分がプレーしたことのない難しさ。グリーンはオーガスタナショナルのよう。ゴルフの難しさをすべて詰め込んでいるような感じだと思う」と18ホールを振り返った。

上がり2ホールで寄せワンのパーを重ね、予選通過圏内で終えることができた。「優勝スコアは8オーバー」という大会側の当初の予想を覆し、トップのジャスティン・トーマスは5アンダー。石川は「きょうはピンポジションが、このコースの中では比較的易しかったのでアンダーパーも出たと思うけど、まだピンポジションで難しくなる。でも(それを)楽しみにもしている」と分析し、戦況を見据えた。

インタビューエリアを去る際、「ハッピーバースデー!」と声をかけたのは現地の女性スタッフ。「サンキュー!サプライズ!」と応えた笑顔を、勝負の2日目にも見せたい。

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