2020年 BMW選手権

我慢比べ「キレずにできた」松山英樹は“寄せワン”連発

2020/08/29 09:14
スコアを落としながら首位とは1打差(Andy Lyons/Getty Images)

◇米国男子プレーオフ第2戦◇BMW選手権 2日目(28日)◇オリンピアフィールズCC(イリノイ州)◇7366yd(パー70)

単独首位から出て1バーディ、4ボギーの「73」とスコアを落とした松山英樹の表情に悲壮感はなかった。

「後半になって思うようにショットもパットも打てなくなって崩れてしまったけど、(首位と)1打差の位置にいられるということは、昨日の貯金もあるし、キレずにできた結果なんじゃないかと思う」。通算イーブンパーの3位。今季出場19試合の中では最もトップに近い位置から臨む週末のプレーへ、すんなりと気持ちを向けられた。

出だしから4ホール連続でティショットがフェアウェイを外れるなど、硬いグリーンを狙うには終始プレッシャーがかかった。5番、6番(パー3)、7番と3ホール連続でパーオンを逃しながらパーセーブ。初めてスコアが動いたのは、唯一のバーディとなった8番(パー3)。グリーン右から24ydをラインに乗せて流し込むチップインに笑顔もこぼれた。

通算4アンダーとして独走態勢に入りかけたが、深いラフにつかまった9番、10番と連続ボギー。後半バーディパットを打てたのは13番、14番、16番と2つのパー3を含む3ホールにとどまった。最難関の最終18番もティショットを左ラフに入れたが、冷静に花道まで運んでアプローチを寄せ、この日7つ目の1パットパーで締めた。

松山英樹は3ストローク落とした(Stacy Revere/Getty Images)

タフなラウンドを象徴するフェアウェイキープ率21.43%。ただ、判断材料は数字だけではない。「悪いホールはありましたけど、その回数、自分の思っている“枠外”というのが2日間で3回くらいしかなかった。フェアウェイには行っていないのでもちろん良くはないけど、自分の思っている視界から消えるような球は、3回くらいしかなかった。先週とか、その前だったら2日間で10回くらいあった」。シーズン最終盤を迎え、許容範囲に収まっているショットは増えてきているとうなずく。

前日の72.22%から大きく下げたパーオン率33.33%も、ラフから致命傷を避ける外しどころを必死に模索しながらの結果でもある。「グリーン周り、ショートゲームは難しくなっている。そこら辺を考えてセカンドを打たないといけない。(ショット自体は)良くはなっていると思うし、タフなコースなので、マネジメントをしっかりやって、うまくしのげれば、チャンスはあるんじゃないかなと思う」と言った。

第3ラウンドはダスティン・ジョンソンとともに最終組の1つ前から、首位のロリー・マキロイ(北アイルランド)とパトリック・カントレーを追いかける。「タフでしたけど、週末に向けていい位置で終われたので良かった。まずはフェアウェイをキープして、粘り強くできるように」。残る36ホールを見据え、練習場で前日から投入したスリクソンの新たな1W「ZX5」を打ち込んだ。

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