3連覇に挑戦のケプカ ロングコースに“争う相手は少人数”の自信
◇メジャー第1戦◇全米プロゴルフ選手権 事前情報(4日)◇TPCハーディングパーク(カリフォルニア州)◇7251yd(パー70)
ブルックス・ケプカには現在の競技方式になって大会史上初(※)、メジャーでは1954年から「全英オープン」を立て続けに制したピーター・トムソン以来となる3連覇の期待がかかる。昨秋に左ひざの手術をして以降、勝利がなくトップ10も2回だけ。前週の「WGCフェデックスセントジュード招待」は最終日最終ホールのダブルボギーで逆転負けを喫したが、その自信は揺らいでいない。
むしろ久々の優勝争いに手応えはグッと増した印象だ。スイングコーチのピート・コーウェン、クロード・ハーモンIII、新しくパッティングのアドバイスを受けているフィル・ケニオンとのやり取りが形になったところ。「週末以降、効果が目に見えてきた。何にせよ上位争いにまた加わって、ああいう緊張感を感じられたことが良かった」と調子は上向いている。
ケプカは前年大会のインタビューで「メジャーで勝つのは、それほど難しくない」と公言し、一部で物議をかもした。
考え方はいまも変わっていない。「去年話したと思うけど、コースのセッティングから言って、半分の選手は(争いから)消える。残ったなかのその半分の選手は良いプレーができないと思う(自滅する)。そのまた半分には精神的に僕が上回ることができる。だから残りは10人くらいになる」。もちろん、ケプカ自身が「やるべきことができたらの話」と力を発揮することが前提。そして今、それができる状態にあるという。
ケプカがメジャー3連覇に臨むのは今回が初めてではない。昨年「全米オープン」でゲーリー・ウッドランドに敗れて2位に終わった。「ペブルビーチでの全米オープンですでに経験した。どう考えればいいかはわかっているし、すごくうまくプレーできた。ただ、(結果的に)負けただけなんだ。今回も感覚はすごくいい」。7251yd、パー70の設定はロングヒッター有利と見立てる。完全復活の舞台としてはこの上ない。
※「全米プロ」は1958年から現行のストロークプレーに変更。前身のマッチプレー時代にウォルター・ヘーゲンが1924年から4連覇した。