2020年 ザ・メモリアルトーナメント

5カ月ぶり復帰のウッズ ツアー新様式に「まったく違う世界」

2020/07/15 07:53
タイガー・ウッズがツアーに戻ってきた(Sam Greenwood/Getty Images)

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 事前(14日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7456yd(パー72)

過去5勝を誇るジャック・ニクラスのホスト大会で5カ月ぶりに復帰するタイガー・ウッズは、静寂の会場への違和感を口にする。「僕の出場したすべての試合で周りに大勢の人がいて観客が大声で叫び、カメラマンやメディアがいたからね。まったく違う世界だよ」

ツアー最多タイの82勝を挙げているウッズ。新型コロナウイルスはそのツアーの雰囲気を一変させた。例年1日2万人ほどを収容する今大会を含めツアーは今季最終戦まで無観客開催を決定。関係者の入場人数も大幅に制限している。

「20何年もやっていると、ティからグリーンまで大勢の人がいて触れられることにも慣れている。大学時代でも(試合中)周りに数人はいたんじゃないかな」と苦笑いを浮かべる。「叫ぶ選手もいないし、握手もない。ラウンドが終えるとキャップをとって握手をするのが恒例の一部としてやってきた。すぐに慣れる選手もいれば、奇妙に感じる選手もいるだろうね」とツアー再開後の数試合は映像でも確認したという。

ジャスティン・トーマスと練習ラウンドをするタイガー・ウッズ(Sam Greenwood/Getty Images)

コース外でも圧倒的な注目を集めるとあって、復帰時期の選択は慎重に判断した。出場を予感させる一報が流れたのは1カ月前。本人が乗船したかは未だ不明だが、再開2戦目の「RBCヘリテージ」を前にプライベートヨットが会場から車で移動圏内の港に到着した。

「(ツアー再開後は)試合に出るべきか考えていた。ただ家にいる方が安全だと思ったんだ。僕は大勢の人に囲まれたり、声をかけられたりすることに慣れている。ただ自分だけではなく友人や家族を危険にさらす可能性があったからね」

最後に出場した2月「ジェネシス招待」(68位)よりも状態は良いとし、ニクラスから「どれだけの準備ができているかわからないけど、数カ月試合に出ないで復帰後すぐに優勝というのが何度かあった。タイガーはタイガーだ」と期待を寄せられる。

この日はジャスティン・トーマスと練習ラウンドを行い、世界ランキング1位のロリー・マキロイ(北アイルランド)、同6位のブルックス・ケプカと同組の予選ラウンドに向け感触を確かめた。「勝利を目指して出場している」と力を込めた。

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