2020年 RBCヘリテージ

父の日2勝・母の日1勝 シンプソンが黄色いシャツを着たワケ

2020/06/22 11:37
真っ暗闇の表彰式。感染対策で家族は来られなかったが、父の日にうれしい勝利となった(Kevin C. Cox/Getty Images)

◇米国男子◇RBCヘリテージ 最終日(21日)◇ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)◇7099yd(パー71)

新型コロナウイルス感染拡大によるシーズン中断明けの第2戦。2日目にはついにツアーで初の陽性者が出た大会も、ひとまずハッピーエンドで締めくくられた。4人が並ぶ首位から出たウェブ・シンプソンが7バーディ「64」で回り、大会記録の通算22アンダーで今季2勝目を挙げた。

例年の4月開催時に比べてソフトな地面は、降り出した雨でいっそう軟らかくなった。上位陣が序盤を戦っていた午後2時35分から、悪天候のため2時間46分の中断。再開後のソフトなグリーンがバーディ合戦を演出した。

前半はショートさせるパットが多かったシンプソンは「リーダーボードを見る前は(通算)20アンダーまで行けば十分勝てるだろうと思っていたんだけど、13番で見たときにみんなロースコアで驚いた。だから攻め続けて、パットは全部カップに届かせようと思った」。12番以降の7ホールで5バーディを決め、大混戦を抜け出した。

タイトルスポンサーのRBC(ロイヤルカナダ銀行)と契約を結ぶホストプロでもあり、2013年大会ではグレーム・マクドウェル(北アイルランド)にプレーオフで敗れた試合。09年優勝のブライアン・ゲイの大会最少ストロークを2ストローク更新した。

伝統のタータンチェック柄のチャンピオンブレザー、そして暗闇の表彰式で映えた淡い黄色のポロシャツ。「今朝コースについて、父のことを思い出したんだ。イエローは彼のお気に入りの色。僕にメッセージカードをくれるときはいつも、黄色いクレヨンかマーカーで書かれていた」。父のサムさんは2017年、パーキンソン症で亡くなった。6月第3週の日曜日、父の日に勝ったのは12年の「全米オープン」以来だ。

ちなみに2018年5月の母の日には、夫を亡くしたばかりのデビーさんに「プレーヤーズ選手権」優勝をささげたシンプソンは、6人きょうだいの5番目として生まれた。自身も子だくさんで、「全米オープン」で優勝した当時は1人だったダウド夫人との子どもも、いまは5人に増えている。

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