米国男子ツアー

今年やさしくなったと言われるカーヌスティを徹底分析

2007/07/19 23:42

カーヌスティがどんな試練を与えるかが注目されている。1999年の過酷なコンディションが鮮明な記憶として残っている。99年の大会以来、コースがどう姿を変えたかのだろうか。99年の大会以来、最も大きく変わったのは、ジャッキーズ・バーンと呼ばれるクリークが流れる3番パー4で、フェアウェイの真ん中にマウンドが設けられたこと。

コリン・シンクレア(ヘッドプロ)
「99年はそんなに難しくないパー4で、ティショットでアイアンを使って安全に攻めれば問題ありませんでした。しかし、ピンの位置によって、まずティショットでどこに運ぶかを慎重に考えないといけません。今日は穏やかな風が右から吹いていて、ピンは真ん中ですから、特に難しく考えなくても、3番ウッドやハイブリッドクラブでマウンドを越すことができれば、残りは100ヤードぐらいですね」

-「“ホーガンの小道“と呼ばれる6番パー5は、カーヌスティでも特に有名なホールですが、見た目が少し変わったことで、攻め方も変わってくるでしょうか?」

コリン・シンクレア(ヘッドプロ)
「そんなに影響はないと思います。フェアウェイの真ん中にあったバンカーをひとつ減らした分、右サイドにバンカーを加えました。どうプレーするかは風次第で、今日みたいに風が弱い時は、ティショットでドライバーを使えば、フェアウェイの真ん中にあるバンカーを越えた後、ツーオンも可能です。しかし、西から強い風が吹けば、3打でグリーンを狙わないといけないでしょう」

-「向かい風の時、セカンドでは99年の時と攻め方が変わるそうですね?」

コリン・シンクレア(ヘッドプロ)
「ええ、99年は残り90ヤードがベスト・ポジションでしたが、今年は残り100ヤードから120ヤードに刻んで、3打目でうまく寄せてバーディ狙い、悪くてもパーでまとめることですね」

-「9番パー4は、フェアウェイの左サイドとグリーンの後方に大きな木が並んでいます。このホールはレイアウトこそ99年の時と同じですが、ラフは8年前と比べるとかなり短くなりましたよね?」

コリン・シンクレア(ヘッドプロ)
「そうですね。ティショットでは左サイドにあるフェアウェイバンカーの手前に運ぶのが理想ですが、そのバンカーを越えて左のラフにつかまっても、比較的プレーしやすいでしょう。ボールをうまくコントロールするのは無理でも、グリーンに近づけることはできますからね。99年は、深いラフにつかまったら、フェアウェイに戻すのがやっとでした」

ー「“アイランド”と呼ばれる17番パー4へやってきたところで、スコットランドらしく雨が降ってきましたね。この17番では右サイドにマウンドができましたが、プレーにどう影響してくるでしょうか?」

コリン・シンクレア(ヘッドプロ)
「そのマウンドはティグランドからはっきり見えますから、隠れた罠ではありません。99年の大会では、フェアウェイの右サイドは平らでしたが、深いラフにつかまったら大変でした。この17番では、ティショットでは240ヤードぐらい飛ばしてアイランドフェアウェイをとらえ、残り220ヤードから230ヤードのセカンド・ショットに懸けるのが得策でしょう。今みたいに雨が降っていると、なかなか面白い展開になると思いますよ」

-「そして、最後を飾る18番パー4は距離が伸びたので、雨の中では多くの選手が苦労するでしょうね?」

コリン・シンクレア(ヘッドプロ)
「ええ、距離が20ヤード前後伸びたほか、左サイドにマウンドが誕生しています。今日のように向かい風だと、ドライバーの後、3番ウッドでグリーンを狙うことになる難しいパー4です。昨日は追い風だったので、3番ウッドの後、8番アイアンでパーオンした選手もいましたが、いずれにしてもタフなホールですね。」

18番のほか、12番パー4も20ヤード距離が伸びている。その12番は99年の全英オープンの際、最も難しいホールとなり、4日間を通じてのバーディはどのホールよりも少ない13個。そして、ダブルボギー以上の大叩きが49個だった。難度で4位だった6番は「ホーガンの小道」と呼ばれ、578ヤードのパー5。99年、18ホール中、平均ストロークがパーを下回ったのは、14番パー5だけ。今年、カーヌスティのチャンピオンシップコースは、7421ヤードのパー71としてプレーされる。

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