PGAツアー、Qスクールファイナル開幕直前情報
PGAツアーがネイションワイド・ツアーの成績によってシード権を獲得する選手の数を増やしてから、QスクールからPGAツアーに進む選手の数が減りましたが、今週Qスクールファイナルに出場する選手にとって、残されたシード権獲得の手段はただひとつとなりました。
ファイナルに出場する166人の選手は、開幕前日の今夜から、まともに睡眠もとれない夜が続くに違いありません。となれば、恐いもの知らずの初出場者が有利とも言えます。特にウォーカーカップ米国チームのメンバーとして優勝に貢献した3人は、Qスクールよりも大きな重圧を経験済みかも知れません。
コルト・ノスト
「ほかのトーナメントと同じ心構えでプレーするだけです。上位25人の中に入れば良いとは言っても、順位を意識せず、優勝を目標に頑張ります。」
ダスティン・ジョンソン
「ウォーカーカップよりも大きなプレッシャーを感じるかどうかはわかりません。ウォーカーカップ初日、最初のティーでは物凄く緊張しましたからね。」
クリス・カーク
「アメリカの代表としてプレーするウォーカーカップの方がプレッシャーは大きいと思います。もちろん、チームメイトに頼れるウォーカーカップと孤独な戦いを強いられるQスクールのプレッシャーは全く違いますけどね。」
また、歴史的な意味でQスクール突破を目指す初出場選手がふたり。ひとりはザンビア出身の選手として初のPGAツアーカード獲得を狙っています。
マダリトソ・ムシヤ
「シード権を手にできたら夢の実現です。ファイナルを突破できる自信はありますが、本当にそうなったらこみ上げる感情を抑えることができなくなると思います。まだ若いとはいえ、私はこれまで苦労を重ねてきましたからね。天国にいる父がきっと私を見守ってくれると思いますし、シード権を獲得したら、父のことを思って涙が止まらなくなると思います。」
また、アマチュアとして初めてファイナル合格を目指すのは、21才でネバダ大ラスベガス校3年生のハン・ソンス。数年前に規則が改正され、アマチュアもそのステータスを失わずにQスクールに挑戦し、結果次第でプロに転向するかどうかを決められることになりました。
ハン・ソンス
「最終的な目標はPGAツアーに参戦することですが、たとえそのゴールを達成できなくても、私には大学に残るという選択肢が残されています。アマチュアの私にとって、ファイナルは次のレベルに到達するための良いチャンスだと思っています。」
記者
「PGAツアーカードがとれなかったら、大学に残るのですね?」
ハン・サン・スー
「ネイションワイド・ツアーのシード権か条件のいい準シード権を獲得できれば、大学を中退してプロに転向すると思います。先週の大会では準々決勝でかなり緊張したんですが、今週はなぜか全くプレッシャーを感じません。失うものなんて何もありませんからね。」
紹介した5人は、以前、Qスクールの2次予選に進出した経験の持ち主で、ハン・ソンスは今年、プリ・クォリファイングを含めて、3段階の予選を突破してファイナルへ進んでいます。2006年のファイナルでメダリストに輝き、今年、PGAツアーで初優勝を果たしたジョージ・マクニールも、プリ・クォリファイングから這い上がってきた選手でした。