米国男子ツアー

スター選手の球ひろい ファウラーの母校に潜入/海外ゴルフ回顧録

2020/04/11 17:15
母校オクラホマ州立大で球拾いをするリッキー・ファウラー

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、各国で大規模イベントが中止や延期に追い込まれた2020年。プロゴルフも例外ではなく、選手たちの熱戦を見られない期間が続いています。自粛ムードが漂うなかではありますが、再開のときが来ることを信じ、ゴルフカメラマンの厳選写真で世界のゴルフに思いを馳せます。(JJ田辺カメラマン)

名門“OSU”でのOB会

ファウラーらを輩出したオクラホマ州大

PGAツアーでファッショナブルな選手として、必ずや上位に挙がるのがリッキー・ファウラー。母方の祖父が日本人であることでもお馴染みの人気者です。彼のトレードマークと言えばもちろんオレンジ。母校オクラホマ州立大のチームカラーをいまも“愛用”しています。

ファウラー(右)とオクラホマ州立大のメンバーたち

ファウラーほか、親子プロのボブ・ツエーケビン・ツエーハンター・メイハンピーター・ユーラインらトップ選手を多く輩出した“OSU”。写真は2013年9月、同州スティルウォーターで行われた大学OB会のゴルフイベント「ファンドレイジングトーナメント」のときのもので、モーガン・ホフマンはまだ現役生。今年2月に「プエルトリコオープン」で初優勝したビクトル・ホブラン(ノルウェー)は入学前でした。ゴルフメーカー、ピンの創始者である故カーステン・ソルハイム氏が出資したカーステンクリークGCという大学のホームコースに、ゴルフ部出身者たちが集まってプレーしました。

母校でのOB戦に参加したファウラー

米国の各大学はOBが寄付を募って在校生たちの活動を支えるケースが多々あります。OSUでは数億円が集まっている基金を運用し、選手たちの遠征費などをフルカバー(米国の大学ゴルフ部では、部員がひとつの遠征に参加するのは5人までが基本)。OB会では誰がいくら寄付したかもリストにして掲示してあり、数千万円を納める実業家の名前もありました。

OB戦の後に練習したくなったらしい

OB会でプレーしたあと、ファウラーはまだボールを打ち足りない様子。カートでドライビングレンジに向かい、しばらくクラブを振り続けました。OBであろうと、PGAツアー選手であろうと、打ったボールは自分たちで片付けるのがルール。球ひろいをしてから練習場を後にしました。

田邉安啓(JJ)
福井県出身。ニューヨークを拠点にゴルフカメラマンとして活動する。1991年に渡米し、大学卒業後の96年から米国のゴルフ場で勤務した。98年からゴルフカメラマンとして、PGAツアーやLPGAツアーを撮影。現在は年間30試合以上を取材。