PGAツアーは無観客で連戦 松山英樹「慣れていくしかない」
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 初日(12日)◇TPCソーグラス(フロリダ州)◇7189yd(パー72)
米国男子ツアー(PGAツアー)は新型コロナウイルス感染拡大の影響から、13日以降のツアー大会を無観客で開催することを決めた。現時点では今週の「ザ・プレーヤーズ選手権」の2日目から3週後までの期間としたが、ファンが大挙するツアーの日常に戻る時期の見通しは立っていない。松山英樹は「違和感があると思う」と話した。
松山はこの日、コースレコード「63」をマークして9アンダーの単独首位発進を決めた。プレー中にツアーの決定が発表され、ホールアウト後に「できれば、(普段通り)試合をやりたい気持ちがあるが、ツアーの難しい判断によるものだと思う。選手としてはそういうことに従うしかない」と複雑な心境を明かした。
ツアーは今大会を含め、次週の「バルスパー選手権」から「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」、「バレロテキサスオープン」で無観客試合を実施する(WGCの同週開催の「コーラルズプンタカナリゾートクラブ選手権」は中止)。
「あしたから、ない(中止)と言われるよりは良かった。続けて3試合があるのは、出るにせよ、出ないにせよ良かったと思う」と現段階で中止に至っていないことに安どしたが、不安は尽きない。全米プロバスケットボールリーグ(NBA)は11日、出場予定選手に感染者が出たためシーズンを中断した。「いつ止まる(中止になる)か分からない。来週が終わって、その次のマッチプレーからなくなるかもしれない。なんとも言えない状況。試合があれば自分のベストを尽くしたい」と話すにとどめた。
「バレロテキサスオープン」翌週には、メジャー初戦「マスターズ」が控える。同大会は会場のオーガスタナショナルGCが開催規則の判断を下すが、複数の米メディアはツアー競技と同様に無観客で実施する可能性を指摘。毎年、一日4万人の来場者が見込まれるコースは様変わりすることになる。
昨年10月、松山は日本で行われた「ZOZOチャンピオンシップ」が悪天候による無観客試合を一部経験したとはいえ、本土では初めて。「こういう状況なので慣れて行かないといけないなと思います」と先を見据えた。(フロリダ州ジャクソンビル/桂川洋一)