2020年 WGCメキシコ選手権

石川遼は「80」で大きく出遅れ「真っ白になった」

2020/02/21 11:01
ティショットは良かったが…石川遼は2打目以降に精彩を欠いた

◇世界選手権シリーズ◇WGCメキシコ選手権 初日(20日)◇チャプルテペクGC (メキシコ)◇7355yd(パー71)

72人のフィールドで70位タイ。屈辱的な出遅れを喫し「真っ白になってしまった」と、ため息を吐いた。石川遼は前半アウトで「43」とつまずき、トータルで1バーディ、6ボギー2ダブルボギーの「80」。2打目以降に精彩を欠いて、初出場となったメキシコでのWGCで出端をくじかれた。

見せ場はティショットだけ、といってよかった。フェアウェイキープ率71.43%は全体4位。飛距離でも同組のルイ・ウーストハイゼン(南アフリカ)をオーバードライブする1Wショットも多くあったが、スコアでは12打引き離された。もうひとりのバッバ・ワトソン(4アンダー2位タイ)とは13打差だ。

3パットさせた序盤2番でボギーを先行させ、7番(パー3)までに4ボギー。踏ん張りたい8番で321ydドライブを見せた後、フェアウェイからの2打目をグリーン左奥に外し、左足下がりのラフからのアプローチに失敗。またも3パットでダブルボギーにすると、続く9番では2打目が右からせり出た木に当たって35yd先のバンカーにポトリ。2連続ダボで大きく後退した。

リカバリーにも苦しんだ石川遼

18ホールで35パットを喫した。「月曜から回ってグリーンは速く感じていたが、足で踏んだ感じはそうは感じなかった。上りと下りで(タッチに)差がある感じがした。わかっていたけれどできなかった」。距離感を合わせられず、残したパットも苦しいものばかり。カップに沈めたなかで一番長いパットは唯一のバーディを決めた15番(パー5)の6フィート1インチ(約1.85m)だった。

同等にアイアンショットの不振も悔やんだ。標高2250mのメキシコシティは低地よりもボールが遠くに飛ぶ。番手ごとの飛距離を合わせる準備を進めてきたが、この日は芯でとらえたショットが少なかった。「ピンにまっすぐ行って、手前か奥かという感じだったらまだわかるが、そこがまだできていなかった。横の幅が合っていない」と腰に手をやった。

予選落ちのない4日間大会だが、相手は名だたるトッププレーヤーたちだと十分理解している。感情を内に秘めて「ちゃんと自分のゴルフを見つめなおして、最後まで諦めずにやりたい」と気丈に言った。(メキシコ・メキシコシティ/桂川洋一)

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