年初に首を縦に振る 松山英樹が見据える優勝へのピース
◇米国男子◇ソニーオープン in ハワイ 最終日(12日)◇ワイアラエCC(ハワイ州)◇7044yd(パー70)
松山英樹が7度目の出場で大会自己ベストとなる12位に食い込み、2020年を上々の形で滑り出した。これまでは17年の27位が最高。今大会は初日「74」で103位と大きく出遅れながら、「67」「67」「66」と地力を見せ「スタートからよく盛り返したなって感じ。(相性が良くない)このソニーで、悪くないフィニッシュだと思う」と及第点を付けた。
予選ラウンドに吹き荒れた強風こそ穏やかになったとはいえ、雨の降る悪条件。スタートの10番で2.5mを沈めてバーディを奪うと、見せ場は18番(パー5)で訪れた。左ドッグレッグを1Wでショートカット。残り228ydから8Iを気持ちよく振り抜いてフィニッシュを決め、クルクル回しながら滑らせてシャフトをつかんだ。手ごたえ十分のアクション通り、ピンそば2mに2オンしてイーグル。「セカンドはいいショットが打てて、パットも入ったので良かった」。淡々とした口ぶりに確かな充実感をにじませた。
開幕前から初日を終えるころまでは好調時とのギャップを口にしていたショット面だが、テーラーメイドの「SIM MAX」を新たに実戦投入した1Wを筆頭に感覚は良好。優勝争いの“材料”がそろいつつある感も漂う。「(ショットに関しては)ありますね、それは。ただ、自分が打ちたいショットが、どうしても打てないショットが、何個かある。それを打てるようになったら、ほぼほぼ、いい感じでプレーできる。『パッティング次第』というところまで持っていけると思う」と首を縦に振った。
カギとなるグリーン上も冷静に分析。「きょうは4日間の中で一番いいパッティングができた。昨日までと比べたら(ストロークで)全然違う感じがあったけど、ちょっと嫌なラインとかが来ると、どうしてもまだ自信を持って打てないところがある」と、現状と課題をシビアに見つめた。
「少しゆっくりして、トレーニングもして、練習もして、いい状態で(次戦に)臨めるように。このいい感覚というか、流れ良くプレーできているところを崩さないようにやっていけたら」。力強く締め、2週後の「ファーマーズインシュランスオープン」からを予定する米国本土での戦いに移っていく。(ハワイ州ホノルル/亀山泰宏)