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今年の漢字は「“渋”…じゃダメ?」 松山英樹が見据える2020年

珍しいリップサービス…とは、必ずしも言い切れない。2019年末。「今年の漢字」を問われた松山英樹は頭を抱え込んだ。「今年…何があったっけ…」。ひねり出した最初の答えは「」。だって、そうでしょ。「渋野の、渋。(自分は)渋い結果しか出なかった。ダメかな…?」。8月、突如として日本から生まれたシンデレラが気にならないわけがない。他方で自分は前年に続いてゼロ勝に終わった。一年を振り返り、募る思いはほとんどが苦い。

とりあえず「渋」は撤回することにした。「しいという字になりますかね。勝てなかった。勝てると思っていたんで、悔しい」。米ツアーの2018-19年シーズンは出場24試合でトップ10入りが7回。一時は出場が危ぶまれた最終戦「ツアー選手権」にも、現在までの継続選手としてはわずか3人の6年連続進出を果たした。獲得賞金は今年も3億円をゆうに超えた(18-19シーズンは333万5137ドル)が、新シーズン開幕直後の10月「ZOZOチャンピオンシップ」でも、久々の勝利をタイガー・ウッズに阻まれた。

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遠ざかった優勝の二文字。松山は必ずしも、自分の調子だけによる問題とは捉えていない。「(レベルは)上がっていると思います、僕は。『今までこんなスコアが出ていたっけな』というところでビッグスコアが連発されたり、『あれ、去年までは1オーバーで(予選を)通っていたような気がするのに、ことしは1アンダー、2アンダー』ということだったりが多い」。近頃の米ツアーでも次の世代、大学を卒業したばかりの20代前半の若手の活躍がいよいよ目立つ。彼らの存在も発奮材料のひとつに違いない。

タイトルに見放されているとはいえ、この2シーズンは「全然違う」という。優勝争いの数がわずかでも増えた「今年のほうが良かった」と言い切れる。「ショットではいまは安定性を求めている。それが出てきたらもっと飛ばせる方向に持っていけるかなという感じです」。そう感じられる前進が、オリンピックイヤーへの糧でもある。

2020年・東京。16年のリオ大会を辞退した松山にとっても気合が入るゲームになる。そうは言っても、まずは足元を見た。「オリンピック…うーん、でもまだ考えてないです、ホントに。オリンピックの前に大事な試合がたくさんあります。オリンピックで勝つためには普通の試合で勝っていないと、勝つチャンスもなくなる。とにかく“勝つこと”を目標に頑張りたい」。3季ぶりの復活優勝も、悲願のメジャー制覇も、そしてメダル獲得も。すべては同じ線上にある。

「渋」もとい「悔」に終わった19年。では20年はどんな漢字を目指すだろう。

」と松山は答えた。それは少し前までの、脇目も振らず自分の道を進む、猛々しさばかりが目立った彼のモチベーションとは少し違う。「一緒にいる人たちが喜んでくれたらいいなと思いますね」。来年1月の「ソニーオープンinハワイ」を初戦として、2019―20年シーズンを再始動。2月には28歳になる。「そうさせる。ように…いや、『そうさせる』で、終わった方が良いね。そうさせる。喜ばせる」と笑顔を引き締めた。(編集部・桂川洋一)

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