2019年 WGC HSBCチャンピオンズ

川村昌弘は中国から次週トルコへ 欧州ツアーの終盤戦

2019/11/02 18:10
川村昌弘が3日目に「66」をマーク

◇世界選手権シリーズ◇WGC HSBCチャンピオンズ 3日目(2日)◇シェシャンインターナショナルGC(中国)◇7264yd(パー72)

5人の日本勢のうち4人は今大会終了後に帰国の途に就く。日本ツアーの終盤戦が控え、米ツアーを戦う松山英樹もスポット参戦する可能性がある。一方、ただひとり中国から(韓国経由で)トルコに向かうのが欧州ツアーでプレーする川村昌弘。次週から全3戦のファイナルシリーズが待っている。

昨年秋に欧州ツアーの予選会を突破してメンバーとなった26歳は、年間ポイントランキング(レース・トゥ・ドバイ)で59位。来季のシードも確実にした。今週はアジアンツアーの賞金ランク上位者の資格で出場。ランク上位であっても、同ツアー単体の大会(他ツアーとの共催でない大会)に2試合出る必要があったため、夏場に単身で台湾とインドに出向いてきた。

「ターキッシュエアラインズオープン」(ザ・モンゴメリー マックスロイヤル)で始まるファイナルシリーズは、各試合の終了後にポイントランクの下位選手が脱落するサバイバルレース。最終戦「DPワールド ツアー選手権 ドバイ」(UAE/ジュメイラ・ゴルフエステーツ)にはポイントランク上位50人が出場を許される。

緊張感のあるシーズン終盤戦はいずれも予選落ちがなく、出場全選手が4日間72ホールをプレーする。川村の戦略は分かりやすい。「毎日3アンダーを出すよりも、1日ハマってビッグスコアが出るほうがいい。みんな自分よりうまいので、“一発、当たる”ゴルフをしないと」とリスクを覚悟してアグレッシブに攻める。今週のシェシャンインターナショナルGCの16番は288ydの短いながらも、グリーン手前が谷になっている危険なパー4。「僕は毎日(1オンを)狙う。予選落ちがないですから」と1Wや3Wを振り切っている。

3日目は「ショットが一番ひどかった」と嘆きつつ、ベストスコアにあと1打に迫る「66」をマーク。61位から22位にジャンプアップした。「ドバイまで行きたい。あした、こういうスコアが出れば出場が決まると思うので、それが一番良いけど、あしたがすべてじゃないのでフラットにやりたい」と冷静に言う。ことしはすでに28の国・地域に飛んだ。「もう、『良い経験になりました』って言う年齢ではなくなってきた」と、ライフワークの旅だけを目的に世界を飛び回っているわけではない。(中国・上海/桂川洋一)

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