ハンディなしなら2位発進 松山英樹はスタートの7打差を3打差に
◇米国男子◇ツアー選手権 初日(22日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7346yd(パー70)
6年連続出場を果たした松山英樹は6バーディ、2ボギーの「66」で初日を滑り出した。第2戦までのポイントランキング(15位)により、出場30人のうち3アンダー11位タイからティオフし、通算7アンダーに伸ばして7位に浮上した。スタート前の首位との差7ストロークを滑り出しのラウンドで3つに縮めてみせた。
今年リニューアルされた異例のハンディキャップ戦で、松山は初日のティオフから首位の背中を追った。「まあ、変な感じはある」という心境とはいえ、やるべきことは変わらない。出だしから「全然それ(差)は考えなかった。良いプレーができればと思っていた」と集中力を保ち、2番(パー3)から2連続バーディ。快調にスコアを伸ばした。
バンカーを渡り歩いた4番でボギーを喫した後、1Wで321ydを飛ばした6番(パー5)から再び2連続バーディを取り返す。7番では4mの下りのバーディパットが、カップのふちでいったん止まり、ボールに近づいて見詰めてから9秒後に“ころん”。
「僕、ああいうのが入った試しがない。入らないんだろうな…と思っていたら『動いている』と(早藤将太キャディに)言われて。ホントかなあと思って(カップのそばで)見ていたんですけどね。ポール(同伴競技者のケーシー)も『待てば?』と。そうかなあ…という感じだったんですけど、ああ、入っちゃった。不思議な感じでした」と笑った。
バックナインでは10番で10mのパーパット、11番(パー3)で8mのバーディパットを沈めて流れをキープした。「10番はラッキー。(ショットの)ミスが3回続いたのをうまくパターでカバーできた。(11番は)入りそうだなという感じがあった」。ストローク・ゲインド・パッティング(パットのスコア貢献度)「4.162」は全選手中1位。1Wショットが朝の練習で懸念していたように、インでは右サイドに曲がり「後半のハーフは不安がある内容だった」と課題にしたが、「ちょっと調整すれば良くなるかなと思う」と言った。
スタート前のハンディにより2日目を7位で迎えるが、通常のストロークプレーなら「66」は、ザンダー・シャウフェレの「64」に次ぐ“2位タイ”のスコア。プレーを進めるうちに、出だしの差など気にならなくなってくる。54ホールを残して首位はシャウフェレ、ブルックス・ケプカ、ジャスティン・トーマスの10アンダー。「(トーマスらが)初日で10アンダー出したと思えばいいんじゃないですかね。出ないスコアじゃないでしょう」。戦況を落ち着いてとらえ、逆転への意欲をみなぎらせた。(ジョージア州アトランタ/桂川洋一)